建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
大成建設、エクサウィザーズ/ロボアーム自律動作に成功/人間の液体計量を再現
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設とエクサウィザーズ(東京都港区、石山洸社長)は、力触覚伝達型遠隔操作システムとAI(人工知能)を連携して、ロボットアームの自律動作に成功した。人間が遠隔操作システムを活用して実施した液体の計量作業に関する各種データを取得し、AIが学習モデルを構築。その学習モデルでロボットアームの動作を生成し、人間と同様の計量作業を自律的に再現できることを確認した。
大成建設が開発した力触覚伝達型遠隔操作システムは、小型の人協働ロボットを操作すると、遠隔のロボットアームが連動し、力加減も正確に伝達できる。
今回の実証では、瓶に入った液体をビーカーに注ぎ、液切りして瓶を元に戻す一連の計量作業について、ロボットアームの自律動作を検証した。事前に人間が力触覚伝達型遠隔操作システムで液体の計量作業を実施し、ロボットアームの軸角度、電流負荷、ロボットハンドの開度、触覚センサーの値、カメラ動画、電子天秤の秤量値など、動作に関するデータを教師データとして記録、蓄積した。
その教師データを、複数の情報からロボットの動作を生成できるエクサウィザーズ開発の「マルチモーダルAI」でディープラーニング(深層学習)し、計量作業の学習モデルを構築した。
水を始め、粘性の異なる計3種類の液体の計量で、約100パターンの動作の教師データを取り入れた学習モデルに基づいてロボットアームの自律動作が実現した。100-500グラムの範囲で各液体とも29回ずつ計量し、平均軽量誤差はいずれの液体も初回で5%以内に収まるなど一定の精度も確保した。
少ない教師データを基に自律動作を実現したほか、ディープラーニングが最短1日で済んだため、これまでロボットの自律化のためのティーチング作業に要していた時間と費用の大幅な削減につながる。さらにロボットアームの自律動作の結果も再学習でき、追加データの取得も容易なため、効率的な精度向上も可能となる。
今後は、食品工場や医薬品製造施設などの生産施設で、少量多品種の製造過程への社会実装を目指す。また、同技術は大阪市のインテックス大阪で20-22日に開かれる「インターフェックス大阪」の大成建設ブースで展示する。
残り50%掲載日: 2019年2月20日 | presented by 建設通信新聞