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  • 佐藤渡辺 車両通行を維持しながらトンネル内施工/独自の機械で効率と安全両立

     佐藤渡辺関東支店は、中部横断福士楮根地区舗装工事でトンネル内のコンクリート施工に縦取り式スリップフォーム工法を採用し、車両通行を維持しながら連続鉄筋コンクリートの打設を実施した。同工事に隣接する工区では新清水JCT~富沢IC間の3月10日開通に向けて急ピッチで工事が進められている。そのため、同工法で施工することで隣接工区へ向かう車両の通行を確保しながら、安全かつ迅速に同工程を完了させた。

     

     同工事は静岡県、山梨県、長野県の3県を結ぶ中部横断自動車道の建設工事の一環。約1.9㎞の工区には楮根第一トンネル(約380m)、楮根第二トンネル(約131m)、楮根第三トンネル(約165m)の3本のトンネルが含まれ、これらのトンネル内を縦取り式スリップフォーム工法で施工し、8日間でコンクリート打設を終わらせた。

     

     縦取り式スリップフォーム工法は、コンクリート縦取り機を導入することでアジテータ車を工事車線上に配置し鉄筋組み立て作業と生コン材料の供給・打設を同時進行させるため、一般的な横取り式スリップフォーム工法と異なり通行車線を常時確保することが可能だ。鉄筋の組み立て作業とコンクリート打設を同時に進めるため、従来の地組方式と比較して約1割の工期短縮が期待できる。同社が独自に考案した縦取り機は全長約32mあり、鉄筋組み立て作業スペースを長めに確保しているため、余裕をもって安全に作業できることを特長としている。

     

     同社は現在、コンクリート舗装の受注に積極的に取り組んでいる。同工事で監理技術者を務める●(点が1つの辻)伸恭氏は「今後はライフサイクルコストの面からもコンクリート舗装の増加は予想される。そのニーズに合わせたものだ」と説明する。これまで国土交通省の工事において、東北支店や近畿支店では同工法による複数の施工実績があるものの、関東支店での採用は初めて。そのため、今回の工事に当たっては、近畿支店に所属し同工法での施工経験豊富な吉村祐二氏が現場代理人を務めている。

     

     同現場には20代から30代の若手技術者が4人従事しており、吉村氏は「これからは若手の時代だ。コンクリート舗装の経験者は社内ではまだ少ないので、彼らに後継者に育ってほしい」と期待を示す。

     

     2月22日現在の同工事全体の進捗率は15%程度。吉村氏と●(点が1つの辻)氏は「当現場では週休2日の実施にも取り組んでいる。それを踏まえつつ無事故・無災害で完成に向けて残りの工程を進めていく」と声をそろえた。

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    掲載日: 2019年3月5日 | presented by 建設通信新聞

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