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大成建設/UFC構造物の耐久性実証/経年調査で健全性確認
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、超高強度繊維補強コンクリート(UFC)を適用し、竣工から10年以上経過した構造物の高い耐久性能を実証した。山形県酒田市の酒田みらい橋で供用15年の、東京都大田区の東京モノレール軌道桁で供用10年の調査をそれぞれ実施。外観や強度、固有振動数などを調査した結果、強度や剛性の低下、外観の変状などがなく、構造物の健全性を確認した。
UFCは、普通コンクリートと比べて高強度かつ高耐久で、鉄筋も不要となる。同社はダクタルを使用しており、これまで歩道橋や道路橋、鉄道橋など20件以上に適用し、使用量は約3万m3と国内トップかつ世界でトップレベルの実績を持つ。
酒田みらい橋は、国内で初めてUFCを適用したPC歩道橋で2002年に竣工した。単径間PC箱桁橋で、橋長は50.2m、幅員は2.4m。
調査では外観目視による点さび拡大の有無、固有振動数、箱桁内の長期暴露供試体で長期強度や塩化物イオンの侵入状況を確認した。その結果、点さびの進展や強度低下が生じていないことを確認。日本海が近接する環境下でも塩化物イオンの侵入深さは表面から1-2mmと微少だったほか、剛性も建設当時のまま保たれていることが分かった。
東京モノレール軌道桁は、国内で初めてUFCを適用したモノレール軌道桁で07年に竣工。単径間PC箱桁橋で桁長は17、20、40m、桁幅は上部で0.8m。外観目視による異常や変状の有無、40m桁の固有振動数、予備桁のコア供試体を使った強度・耐久性の調査を実施し、異常や変状、剛性や強度低下が生じていないことを確認した。
同社は、今後も経年調査を継続してデータを蓄積し、UFCの技術開発に生かすとともに、さまざまな構造物への展開を図る。
残り50%掲載日: 2019年4月5日 | presented by 建設通信新聞