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国内最大級/CLT構造の大空間/大成建設 短工期施工法も開発
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、技術センター(横浜市)の研究施設に、CLT(直交集成板)単独構造で国内最大級の建築空間「T-WOOD Space」を構築した。CLTパネルで構成するユニットをつなぎ合わせて大空間を構築するとともに、仕上げとして生かすことで意匠性も確保した。CLTパネルのサイズは、国内で製造できる最大の12mにも対応する。スポーツ施設や商業施設、文化施設などさまざまな建築物への適用を目指す。
T-WOOD Spaceは、3枚のCLTパネルをピン接合した門型フレームを基本ユニットとし、ユニット同士をずらすようにして連続的に配置する。ユニット間の柱と梁の接合部を圧縮ロッドで連結し、梁の接点を接合することでトラスを構成。木の軽やかさを維持しながら剛接合化を実現する。奥行き方向はユニットを連結して自由に延長できる。
技術センターの研究施設では、長さ約9m、幅2.45m、厚さ0.21mの国産杉CLTパネルを使い、スパン9.5m、高さ9m、奥行き42mの大空間を構築した。CLTパネルをそのまま見せることで、木の風合いを感じられる仕上げとしている。
T-WOOD Spaceを短工期で施工できる工法も開発した。敷設したレール上に、門型フレームを展開した状態で組み込み、柱脚を両側から押し上げて建方を完了させる。仮設を大幅に減らし、省人化や工期短縮につながる。2分の1スケールのモックアップを使った実験を実施し、有効性を確認した。
施工段階から施設を見学した河合直人工学院大建築学部建築学科教授は、「CLTを板として全面的に使用したのは構造的に意欲的な取り組みだ」とコメントしている。
今後、同社は積極的に提案を進めるとともに、12mスパンを超える大空間の実現も視野に取り組みを進める。
残り50%掲載日: 2019年4月15日 | presented by 建設通信新聞