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竹中工務店墨出しロボ/作業時間3分の1に短縮/低コスト、軽量化を実現
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>竹中工務店は、自走式の墨出しロボットを開発した。2017年に開発した従来機に改良を加え、汎用の3次元レーザー測量機の採用やシンプルな構成としたことで、コストを抑え、軽量化を実現。1点当たりの墨出し時間は3分の1に短縮した。今後は異業種と連携してさらなる改善を図り、20年以降の製品化を目指す。
開発した墨出しロボットは、2輪の台車に搭載したパソコンや描画用のペンプロッタ、リチウムイオン電池などで構成し、3次元レーザー測量機を利用して墨出し作業を実施する。自動追尾型のトータルステーションやインクジェット式の描画装置の採用と比べてコストを抑え、17kgまで軽量化した。
作業時は、まず事前に平面詳細図から作成した墨出しのデータをパソコンに読み込ませ、Wi-Fiで測量機とデータを共有。現場では親墨の交点の2カ所に基準点を置き、測量機がレーザーで墨出し地点を指定する。情報を受信した墨出しロボットは指定の地点まで自走して墨出し作業を実施する。
ロボットに搭載する光拡散板に映るレーザーをカメラでとらえることで、ずれを修正し、精度を確保する。OAフロアで1点当たりの墨出し時間は、従来機の98秒から33秒まで短縮した。約4時間で100㎡の墨出し作業ができる。
約8時間の連続稼働が可能。夜間などに稼働させて墨出しを完了させることで、職人は部材取り付けなどに専念でき、生産性向上につながる。
同社とメルセデス・ベンツ日本の共同プロジェクトで、東京都港区の体験施設「EQ House」の施工に試験導入した。OAフロアのサポート位置や設備用アンカー位置の全92カ所の墨出し作業を実施し、設計値に対する誤差を平均2mm以下に抑えた。首都圏のオフィスビルの現場にも導入し、間仕切り壁取り付け位置の全62カ所の墨出し作業で同等の精度を確保した。
今後はオープンイノベーションにより、外装や障害物回避機能、CADデータから墨出しデータに変換するツールの開発などを進めて製品化を目指す。
残り50%掲載日: 2019年4月18日 | presented by 建設通信新聞