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  • 急速ソイルセメント地中連続壁工法開発/工期半減で高品質

    【早大、戸田、前田、西松、太洋基礎、地域地盤環境研、マグマ/施工費と環境負荷も低減】

     

     早稲田大学理工学術院の赤木寛一教授と気泡工法研究会(濱田政則会長)のAWARD-Para工法開発プロジェクトチーム(戸田建設、前田建設、西松建設、太洋基礎工業、地域地盤環境研究所、マグマ)は、気泡を使ったソイルセメント地中連続壁工法で、掘削、固化、芯材工程を切り離し並行作業することにより、工期を半減するとともに、高品質で施工費、環境負荷を低減する急速ソイルセメント地中連続壁工法(AWARD-Para工法=AWARD-Parallel Processing Method)を開発した。

     

     工期のより短縮という社会的な要請に応えるために開発した。これまでの施工方法は掘削、固化、芯材工程を1セットとして、これを繰り返していたが、これら3つの工程を分離し並行して作業を行うこととした。さらに、工程の並行作業と気泡掘削工法を併用することにより、施工機械の稼働率の向上とパネル間のラップ長の低減が可能となり、1日当たりの施工量が増大した。工期が約2分の1程度まで短縮できるとともに、品質は同等以上で加水量が低減し、固化材量と排泥土量が削減できることが試験施工により明らかになった。

     

     同工法の施工概要は掘削工程はこれまでの施工機械を使って仮固化体を造成する。固化工程は新たに開発した固化専用機により掘削工程から1日遅れで施工する。芯材工程は固化工程が終了後、ただちに芯材を挿入する。ポイントは、固化工程専用機の開発と仮固化体の造成だ。赤木教授の研究室は仮固化土と仮固化土に固化材スラリーを添加した造成体の性状・強度にかかわる基礎研究、開発プロジェクトチームは研究成果に基づく施工法と固化工程専用機の考案、開発、検証を担当した。

     

     ソイルセメント地中連続壁工法は、施工個所の地質条件に応じた配合を設定する必要があるため、事前に配合試験を行う。同工法では掘削工程と固化工程で目標強度が異なるため、2つの配合を設定する必要がある。また、クレーンの吊り能力により固化工程の施工深度が決められる。今後は、実現場への適用に向け、技術マニュアルを整備するとともに、配合試験の簡略化、施工深度の拡大に取り組み、同工法の普及を図っていく方針だ。

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    掲載日: 2019年4月18日 | presented by 建設通信新聞

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