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  • 構造計算にBIM活用/平面、立体要素 確認も容易/建築センター

     日本建築センター(BCJ)は、BIMを活用した建築確認と省エネ適合性判定、構造計算適合性判定の事前審査の取り組み状況をまとめた。このうち現場検査では、BIMモデルやMR(複合現実)を検査ツールの1つとして初めて活用。空間把握の確度が高まり、効率的で的確な検査につながることを確認した。構造計算適合性判定でも大和ハウス工業の申請を国内で始めて実施し、構造計算モデルと図面モデルの整合性を容易に確認できた。 竹中工務店と連携した建築確認と省エネ適合性判定における活用では、2017年度に事前審査を実施した上で有効性や課題を整理。18年度も引き続きBIMを活用した建築確認審査の実施に取り組むとともに、検査におけるBIM活用の方法とその可能性を検討実施した。

     

     従来の現場検査は、複数の設計図書や施工図などをもとに、目視で検査対象部の選定や確認をしていた。今回の取り組みでは、BIMモデルを投影させたMR用のヘッドマウントディスプレー(HMD)を装着し、BIMモデルと実際の検査対象建物を重ね合わせて目視することで、検査対象部分の選定と確認を実施。BIMモデルやMRを検査ツールの1つとして活用した。

     

     検査用BIMモデルをMR用のHMDに投影することで、空間把握の確度が高まり、効率的で的確な検査につながることを確認した。また、検査時に生じた質疑などを共有クラウドを活用して記録データとして履歴に残すことで、情報の一元化が図られ、検査者や施工者、監理者などの間で迅速な情報共有につながることが確認できた。

     

     また、構造計算適合性判定のBIM活用例は、大和ハウス工業からの申請を国内で初めて実施した。対象はS造3階建て延べ2万1934㎡の倉庫で、BIMはオートデスクのRevitとBIM360Docs、一貫構造計算プログラムはBUS―6を使用した。

     

     一貫構造計算プログラムのデータと連動した構造計算モデルと、建築確認に関するデータから図面モデルを生成。両モデルをBIM上で重ねて表示することで、相違点を視覚的に確認できるため、整合性を容易に確認できた。平面要素(床)と立体要素(垂直ブレース)などの関係を従来は伏図と軸組図をそれぞれ確認する必要があったものの、BIM上で立体的にとらえることができたため、比較的容易に確認できた。

     

     今後はBIMの審査環境を充実させ、積極的に事前審査に取り組むことで合理的な審査方法、審査手順を構築し、BIM活用のさらなる可能性を検討していく。

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    掲載日: 2019年4月22日 | presented by 建設通信新聞

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