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電設大手5社の19年3月期決算/民間投資伸び4社で受注増/次期は3社が増収増益に
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>電気設備工事大手5社の2019年3月期決算が出そろった。電力関連投資は引き続き圧縮基調だったものの、都市圏の再開発や効率化などを目的とした工場建設、更新期に入ったオフィスや商業施設の建て替え需要など、民間建設投資の増加傾向が維持されたことを背景に、業績は総じて堅調だった。個別の受注高は関電工を除く4社が増加。きんでん、九電工、トーエネックの3社が増収増益を確保した。繰越工事高も積み上がっており、20年3月期は5社すべてが増収を見込み、うち関電工、きんでん、九電工の上位3社が増収増益と予想している。
関電工の受注高は前期比2.0%減の4960億円。前期に大型情報通信工事の受注があり、その反動減が主な要因で、前期を若干下回ったものの「高水準は維持している」(同社)。東京電力グループからの受注比率は、30.7%と過去最低となった。
電気設備工事5社の2019年3月期決算(個別)
売上高は11.0%増の4931億円。手持ち工事が順調に消化し、4期連続の増収となった。完成工事総利益率は1.0ポイント低下の8.9%。営業利益と経常利益は前期を下回ったが、純利益は1.0%増の170億円と、3期連続で過去最高益を更新した。繰越工事高は0.7%増の4080億円で、過去最高水準になっている。
きんでんの受注高は12.4%増の5044億円。一般得意先が13.5%増えたことに加え、電力会社関係も伸びた。売上高は3.9%増の4567億円で、関西電力グループは減ったものの、関西電力と一般得意先が増加した。
完成工事総利益率は前期と同水準の17.1%で、5社中トップの高水準となっている。営業利益は3.1%増の335億円、純利益が0.2%増の262億円だった。繰越工事高は14.5%増の3767億円にまで積みあがっている。
九電工は受注高、売上高とも伸びた。受注高は1.0%増の3635億円、売上高が7.9%増の3520億円。部門別では空調管工事の増加が目立ち、受注高で17.4%、売上高でも10.5%それぞれ伸ばした。
完成工事総利益率は0.5ポイント低下の13.7%。労働者不足による工期ひっ迫への対応や資材・労務の上昇などによって、一般工事の利益率が低下した。繰越工事高は4.2%増の3155億円と、3000億円台が続いている。
ユアテックの受注高は1.4%増の1932億円。東北地方の復興工事やメガソーラー関連工事の減少が顕在化する中で、一般民間工事の受注を増やし前期を上回った。売上高は空調管工事が伸びたものの、配電や土木などの電力工事などの減少が響き、5.0%減の1936億円と2000億円を下回った。次期には受注高、売上高とも2000億円台へ回復させる計画だ。売上総利益率は0.5ポイント下がり12.6%となった。繰越工事高は0.3%減の973億円となっている。
トーエネックの受注高は13.4%増の2015億円。売上高は4.3%増の1968億円と増加した。配電線工事など中部電力向けの工事は減少しているものの、中部圏に加え、首都圏での営業活動を強化し、屋内線工事や空調管工事などの一般得意先向け工事が増加した。完成工事総利益率は0.9ポイント上昇の12.9%。繰越工事高は19.9%増の844億円と大幅に増えた。
次期は、関電工、九電工、ユアテックの3社が受注増、きんでんとトーエネックが受注減の予想を立てる。5社とも増収と予想し、うち関電工、きんでん、九電工の3社が増収増益を見込む。
残り50%掲載日: 2019年5月8日 | presented by 建設通信新聞