当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 山岳トンネル/地質状況を自動把握/鉄建建設マックレーザーで3D計測

     鉄建建設とマック(千葉県市川市、宮原宏史社長)は、山岳トンネル工事の切羽面に顕在化した岩盤の節理や層理などの不連続面をトータルステーションで測定し、地質の走向・傾斜の状況を自動でデータ化するシステムを開発した。トータルステーションを操作できるタブレット端末に測定する座標3点を入力し、トータルステーションのレーザーを誘導して3次元計測するもので、効率化や安全性の向上が期待できる。

     

     同システムは、計測で得た3次元座標値から走向・傾斜のデータをタブレットに即座に表示し、その場で走向・傾斜を把握できる。タブレット端末の結果画面では地質の3次元情報を、トンネル延長方向の実績地質縦断・平面図の作成、トンネル全体の地質構造の把握、既往地質調査資料との対比などに活用できる北方向を基準軸とした公共座標と、現場に従事するトンネル技術者が直感的で容易に岩盤面の姿勢(流れ目や差し目など)を理解できるようになるトンネルの掘削方向を基準軸としたトンネル座標の2パターンを2次元情報で表示する。

     

     測定した地質の走向・傾斜のデータは測定日時、測点、測定位置、座標などの基本情報とともにシステム内に保存される。データはパソコンで閲覧できるようCSV形式で出力され、現場事務所や本社の技術支援部署などでもタイムラグなく共有することができる。データはマックのトンネル施工管理ソフト「切羽観察記録システム」に取り込むことができ、切羽の観察図にも反映することが可能だ。

     

     また、従来の測定方法ではクリノメーターを掘削面に直接当てるため、測定者が素掘り状態の切羽に近寄ることで岩盤崩壊に巻き込まれる危険性があったが、同システムはタブレット端末でトータルステーションを操作し、レーザー照射が目視できる範囲(10m程度)であれば掘削面から離れた場所で測定できるため、安全性が格段に向上している。加えて、作業が機械化されることで記録整理の時間短縮や手間の削減が期待できる。

     

     今後、実際の導入を目指して現場での実証実験を予定している。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2019年6月13日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事