建設技術者向けNEWS

　愛建機材（東京都足立区、瀬田勝彦社長）と大谷商会（新潟市、アルバート・ヴェツラー社長）は２４日、空調ドレン用結露防止層付硬質塩化ビニル管を、切りくずを出さずまっすぐに切断できるチューブカッター「ドレンマルチくん」を製品化し＝写真、７月初旬から販売を始めると発表した。パイプ外径６０mmまで切断可能なタイプと、同４０mmまで適合し冷媒用銅管も切断できるコンパクトタイプの２タイプがある。今後１年間で２タイプ合わせて２万個の販売を目指す。

　東京都発注の空調設備工事を手掛ける企業から、３層構造の硬質塩化ビニル管の切断に当たり、刃が垂直に動き、切りくずが出ず後処理が不要なチューブカッターの開発要望を受けたことが契機。両社は、刃ホイールの開発をスペインのスーパーエゴ社に依頼し、約１年かけ製品化につなげた。

　製品はスーパーエゴ社、輸入元が大谷商会、総販売元は愛建機材の「ＮｅＫｉａ」（ネキア）事業部となる。

　製品はアルミ系亜鉛合金を本体材質に使うことで、耐久性と携帯性を備えた。パイプ外径６０mmまで切断可能なタイプは重さ約７００グラムで「ＡＣドレン」「ＡＤドレン」「断熱ドレン」などのパイプが切断できる。コンパクトタイプは、冷媒用銅管の切断も可能とし、重さは約４６０グラム。替え刃が１枚付いている。

　プロトタイプを２社に先行販売し、「『使いやすい』『真っすぐに切れる』などの評価を得ることができた」（大谷商会）という。

　価格はオープンだが、パイプ外径６０mmまで対応のタイプは１万４０００円（税別）前後、コンパクトタイプが７０００円（同）前後。両社によると、価格は従来品の２分の１以下に抑えられるという。替え刃は税別で２０００円と１５００円を目安にしている。