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  • アマダHD/切断、穴あけ工程を統合/鉄骨部材のリードタイム削減

     金属加工機械総合メーカーのアマダホールディングスは、独自のファイバーレーザー発振器を開発し、主力の板金事業の技術革新を進めている。最先端の加工技術と自動化技術を組み合わせ、板金加工の大幅な省人化や時間短縮、コスト削減に貢献する。日本建築学会がJASS6鉄骨工事標準仕様書を改定し、高力ボルト接合のレーザーによる穴あけを認めたことから、ファイバーレーザーマシン「ENSIS(エンシス)-AJ」シリーズが切断と穴あけの工程統合を可能にし、リードタイムの短縮に効果を発揮している。

     

     同社グループのアマダは、板金の切断・成形(ブランク)、曲げ、溶接など全工程を対象にマシン、金型、ソフトウェア、自動化装置などを提供している。独自の直販・直サービスシステムにより顧客のニーズを吸い上げ、開発、製造、販売、サービスをワンストップで提供し、鉄骨ファブリケーターを含め金属加工の生産性向上に貢献している。

     

     同社グループのアマダマシンツールが販売を担う鉄骨ファブリケーターに、最新テクノロジーとして注目されるのが、自社製ファイバーレーザー発振器による切断技術だ。独自のビームコントロール技術「ENSISテクノロジー」を開発し、省エネ・変種変量・ワイドレンジ・ファイバーレーザーマシン「ENSIS-AJ」シリーズに搭載。1台のマシンで薄板から厚板まで、省エネ・段取りレスで板金の連続安定加工を実現する。

     

     ENSISテクノロジーは独自の制御技術により、板厚に応じて最適化したビームの形状を作り出す。最新のオートコリメーション機構を搭載することで加工の高速化、安定化、高品質化を実現。鋼材1シート当たりの加工時間とコストを削減する。

     

     さらにマシンに金属素材を搬入・搬出するパレットチェンジャーや、製品を収納する自動倉庫など加工の前後の工程を自動化する周辺装置も開発し、フルレンジの連続自動運転が可能だ。生産工程の自動化を進めることで多品種少量生産にも対応していく。

     

     鉄骨造の柱や梁に取り付けるガセットプレートの製作では、日本建築学会が2018年1月にJASS6鉄骨工事標準仕様書を改定し、高力ボルト接合の穴あけ加工で、工事監理者の承認を得るなどすればレーザーの使用を認めた。

     

     従来はプラズマ加工機で鋼材を切断し、高力ボルトを接合する穴はドリルであけていたが、JASS6改定により、レーザーによる切断と穴あけの一貫した加工が可能になった。「ENSIS-3015AJ」は切断と穴あけを1台のファイバーレーザーマシンで行うため、工程統合を可能にし、周辺装置と組み合わせた連続自動運転で大幅な省力化を実現する。リードタイムの削減が鉄骨加工の生産性向上に貢献するため、鉄骨ファブリケーターの関心も高いという。

     

     神奈川県伊勢原市のアマダ・ソリューションセンターにはファイバーレーザー光技術や工程別ソリューションの実機を常設展示している。ENSIS-3015AJの見学会や実証加工に対応する。7月からはTekla StructuresのBIMデータとマシン連携する鉄骨穴あけ・切断複合ライン「WS-1000」も公開する。

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    掲載日: 2019年6月26日 | presented by 建設通信新聞

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