建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
入札契約改善支援/大規模自治体の平準化促進/国交省 調布市の検討事業選定
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は、2019年度の入札契約改善支援事業の対象として、東京都調布市の「施工時期等の平準化検討事業」など3件の事業を選定した。「新・担い手3法」の制定により施工時期の平準化が発注者の責務として規定され、自治体の対応の拡大・加速が急務となる中で、意欲的な団体をモデルケースとなるよう支援する。特に調布市など発注規模100億円以上の大規模自治体については今後、重点的に対応を要請していく方針を示しており、昨年度事業の実績を生かしながら取り組みを後押ししていく。
入札契約改善支援事業は、自治体が行う個別プロジェクトの推進と課題の解決につながる多様な入札契約方式の導入・活用をサポートしてきた「多様な入札契約方式モデル事業」を発展させる形で、18年度からスタートした。今年度は調布市の平準化検討事業のほか、三重県四日市市の「近鉄四日市駅周辺等整備事業」と、東京都渋谷区の「(仮称)猿楽橋架替えに伴う擁壁等更新事業」の計3件を支援対象に決めた。
平準化の推進に取り組む調布市は、17年度の普通建設事業費が約110億円で全国的にみて発注規模の大きい自治体と言える。入札契約改善支援事業では、昨年度に神奈川県愛川町(17年度の普通建設事業費が約8億円)という中小規模の自治体で平準化の取り組みなどを支援しており、そのノウハウを調布市の事業で生かせる。
例えば、愛川町の支援では「平準化グラフ作成ツール」を作成。平準化を意識した発注計画の立案や実績を反映させることによる平準化状況の把握など執行管理に役立てている。
四日市市の近鉄四日市駅周辺等整備事業は、近鉄四日市駅とJR四日市駅駅前の広場を面的に再整備する事業。点在するバスターミナルの集約・増設や駅とバスターミナルに連絡する空中デッキの整備、道路改良など複雑な工程を27年リニア中央新幹線(品川~名古屋間)開業を目標に完成させる必要があることから、迅速で効率的な工事が求められる。
渋谷区の(仮称)猿楽橋架替えに伴う擁壁等更新事業は、橋梁の架け替え計画のうち、橋の南北にある擁壁構造の取り付け道路を更新するもの。猿楽橋は竣工から80年以上経過しており更新の必要があるが、橋の交通量の多さや橋下をJR山手線・埼京線が通過しているなど高い難易度の工事となることが予想される。
四日市市、渋谷区いずれの事業も難易度の高さにより不調なども危惧(きぐ)されることから、早い段階から施工者の意見を取り入れたい考えで、発注体制を含めた検討について、国交省の支援を受け事業を進めていく方針だ。
■支援事業者を募集/8月から対象/自治体に派遣
対象事業の選定を受けて、対象となる自治体に派遣するコンサルタントなど民間の支援事業者を公募し、8月上旬に『入札契約改善推進支援者』を選定する。同月中旬から支援事業者を自治体に派遣して、具体的な支援をスタートさせる。
残り50%掲載日: 2019年7月4日 | presented by 建設通信新聞