建設技術者向けNEWS
建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!
-
日建連/適正工期算定プログラム/PCa工法など追加
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>日本建設業連合会(山内隆司会長)は、適正工期の受注を目的とする「建築工事適正工期算定プログラム」をバージョンアップした。第4弾(Ver・4)となる今回は、PCa(プレキャスト)工法への対応など9項目を追加。完全週休2日の実現を後押しするとともに、改正建設業法で新たに規定された「著しく短い工期での契約締結禁止」の妥当性を定量的に裏付ける効果も期待される。
これまではRC、SRC、S造の建築物(事務所、集合住宅、学校、工場・倉庫、医療施設)に限定していたが、Ver・4では高層集合住宅で多く採用されている、RC造のPCa工法(集合住宅のみ)を加えた。15階以上60階以下(高さ200mまで)、1階当たり300㎡以上2400㎡以下が算定範囲。柱部材と柱梁接合部(仕口)は在来工法(RC造)とPCa工法のいずれかを選択できる。梁、スラブはPCaとする(スラブはハーフPCa)。
サイクル工程で工程を算出する。柱、仕口の工法に応じて1階当たり6-8日でタクト日数が変化する。基準階のピース数がサイクル日数で施工できる揚重量を超えると日数を加算する。PCa工法の開始階から2つ上の階層までは熟練度を日数に反映する。
物流倉庫や工場で使われる柱RC梁S造の混構造も対象。柱はRCとPCaが選択可能、梁はSとする。最大10階(高さ60m)、1階当たり1200㎡以上1万㎡以下が算定範囲で、サイクル工程を採用する。
地下階はS造にも対応する。建て方は1層1節の積層工法で、外周部の柱、梁はSRC造、外壁はRC造とする。S造の中間階免震を新たに適用する(柱頭免震は適用外)。
搬出入路などの条件に応じた小型車対応を機能に加えている。現場に接する道路の幅員によっては、大型車両が使用できない場合があることから、ユーザーが設定した工事車両の規模に合わせて、残土搬出やコンクリート打設の歩掛りの低減割合を算出する。
このほか、根切り深さの設定、乗り入れ構台の設定変更、調達・製作期間の表示、集合住宅の内覧会期間の入力を追加。いずれもユーザー設定が可能となっている。
同プログラムは、通常なら1日程度の作業時間が見込まれる工期算定・工程表の作成が数分で完了する。会員企業だけでなく、自治体や設計事務所などでも活用されている。また、経験豊富な技術者の知見を集約しているため、その精度は高く、民間発注者を含め適正工期の1つの指標としてさらに普及していくことが期待される。
Ver・4は26日から販売開始。価格(税込み)はこれまでと同じく一般が28万円、会員が20万円。Ver・3の保守契約を結んでいる場合は無償でバージョンアップする。建築ソフトが販売業務を担当する。公共工事発注者には無償で貸与する。
今後の機能改良として、物流、商業、宿泊の用途の拡充、高層・低層部など大きな工区の分割工程算出を計画している。
残り50%掲載日: 2019年7月26日 | presented by 建設通信新聞