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東京理科大、JAXA、清水建設/スペースコロニー実現へ/要素技術を共同研究
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>東京理科大学、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、清水建設は30日、千葉県野田市の東京理科大野田キャンパスでスペースコロニーデモンストレーションモジュールのオープニングセレモニーを開いた。宇宙居住に関するさまざまな要素技術の実験を行う共同実験プラットフォームとして設置したもので、同大研究推進機構総合研究院スペース・コロニー研究センターの向井千秋センター長、清水建設の瀧口新市常務執行役員フロンティア開発室長ら関係者が、テープカットでオープンを祝った。
同大は、将来の有人月面探査でスペースコロニーを月面上に展開・運用する構想について、実現に必要な技術要素と研究課題の洗い出し、研究開発計画の検討を目的として、JAXA、清水建設と宇宙滞在技術の検討にかかわる連携協力をスタートし、スペースコロニーの実現に必要な研究を進めてきた。
清水建設は、人類が月面に滞在するための技術研究に約30年にわたって取り組んできた。特に月面での建設技術は、総合建設会社として最も貢献できる分野として高い関心を持っている。デモンストレーションモジュールは、同社の宇宙建設技術を使って設計・製作・建設した。
宇宙空間で居住空間を構築する技術はさまざまあるが、今回、1つの試みとして気体を使った膨張により空間を構築する「インフレータブル構造物」を実験的に活用する。インフレータブル構造物は軽量でコンパクトに収納した状態で打ち上げた後、非常に大きな空間を容易に構築できる点が特徴だ。デモンストレーションモジュールは、内部に環境維持技術などの実験も想定しており、二重の扉構造などを備え、モジュール内部の気密が保てるように工夫されている。
デモンストレーションモジュールの全長は8.1m、幅は5m、質量は160kg。内部では、光触媒を活用した空気浄化技術、植物生産技術などの実証実験を予定している。今後、3者は宇宙居住を実現するためのさまざまな要素技術の研究・実証を協力して進めることで、人類の宇宙進出を積極的に推進していく計画だ。清水建設の瀧口フロンティア開発室長は「このプロジェクトを通じて、いままで以上に(3者の)関係を深めていきたい」と述べた。
残り50%掲載日: 2019年7月31日 | presented by 建設通信新聞