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  • 大成建設技術C実証棟/「ZEB化」+「健康経営」/高次元の両立に価値

    【新築/既存建物全体で世界初プラチナ認証取得】

     

     大成建設の技術センターにあるZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実証棟が、米国の健康建築性能評価制度「WELL認証」(バージョン1.0)で最高ランクとなる「プラチナ」を取得した。建物の用途別に設定された3つのカテゴリーのうち、「新築/既存建物全体」におけるプラチナの取得は世界で初めて。健康経営のマーケットに対するインパクトは大きい。

     

     「WELL Building Standard(WELL認証)」は、建物を利用する人の健康や快適性に着目した建築物に対する性能評価の仕組み。働き方改革の推進をきっかけに近年、注目を集めている「健康経営」のマーケットにとって、取り組みのレベルを推し量る重要な指標の1つと言っていい。

     

     空気や水、快適性など建物を利用する人のウェルネスに関連する7分野・100項目(必須41項目・加点59項目)を総合的に評価。加点項目の80%以上(48項目)をクリアすることで、最高ランクである「プラチナ認証」を取得できる。

     

     全体の89項目以上を満たす必要がある「新築/既存建物全体」におけるプラチナ認証は、特に取得が困難とされているカテゴリーだという。

     

     大成建設は、ZEB実証棟で働く社員の「ココロ」や「カラダ」のウェルネスに着目。自分らしく働くことができる多様なワークプレイスの提供や、自然エネルギーを利用した換気システムの導入など、社員の健康に配慮した空間づくりに率先して取り組んできた。

     

     新規に導入したセンサーや設備機器によって、WELL認証の基準を満たす一定の性能を担保する一方、当初からのコンセプトとして年間のエネルギー収支ゼロを達成するゼロ・エネルギー化(ZEB化)に取り組んできたことが奏功した。

     

     とりわけエネルギー効率を高めるための自然換気システムや採光システム、個別制御による空調・照明システムといった独自技術の積極的な導入が高く評価された。

     

     ZEB実証棟は、既に建築物の環境性能を評価する「LEED(プラチナ)」や「CASBEE(Sランク)」の認証を取得していることからも明らかなように、徹底した省エネルギー化(ZEB)と近年、注目が集まっているウェルネス(WELL)を両立させている点が最大のポイントとなる。

     

     同社は、WELL認証の取得で得た空間づくりのノウハウや実績を武器に今後、市場としての広がりが見込まれる「健康経営」や、それを支える建築物の設計・施工、運用といったライフサイクル全般のコンサルティングに乗り出す方針。日本企業が世界で初となるプラチナ認証を取得したことで、国内における健康経営の普及や市場としての広がりにも拍車をかけることにもなりそうだ。

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    掲載日: 2019年8月2日 | presented by 建設通信新聞

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