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西松建設/シールド自動解析診断システム/施工データで暗黙知継承
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>西松建設は、シールド自動解析診断システム「NS-BRAINs(エヌエス・ブレインズ)」を開発した。シールド掘進中の自動計測データを即時に解析して施工状況を診断する。これまでは人の経験則に頼っていた暗黙知を形式知に変換して掘削状況やリスク分析を定量的に把握できる。既に国土交通省関東地方整備局が発注した横浜湘南道路トンネル工事に導入し、高品質・高効率の施工を実現した。
シールド工事では、安全で高品質な施工を実現するために掘進中の土質変化や地盤変状、設備の変調といったトラブルの前兆を把握して対策することが求められる。しかし従来は、あらかじめ設定した処理フローや人の経験則で異常の有無を判定していたため、予兆の見落としや想定外のトラブルが発生し工程や工費の損失が発生していた。また、トラブル予兆やトラブル時の対応をデータベース化していないため、今後、熟練者が減少すると施工技術・技能の「暗黙知」をどう継承するかが大きな課題となっていた。
そこで『NS-BRAINs』は、シールド掘進管理で現場から得られるすべての施工情報を集約・分析・評価することでリスクの特定、モニタリング、リスクコントロールを実施し、施工を最適化する。システムはリスク要因を事前に登録できる特性要因図やデータマイニング機能などで構成した。特性要因図を追加・変更することでリスク発生の予兆・劣化を高精度に想定できるほか、大量の施工管理データを自動でモニタリングし、必要な対策工を選定できる。またデータの分析と評価を蓄積すれば、システムを継続的に改善し一層のリスク低減を実現できる。
今後は、小口径から大口径まで適応可能な柔軟性の高いシステム構築を進めるとともに、シールド工事の自動化も視野に入れたAI(人工知能)技術の開発導入に取り組む。将来的には、セグメント搬送から組み立て、掘進までの完全自動化の実現を目指す。
残り50%掲載日: 2017年12月25日 | presented by 建設通信新聞