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  • フジタと日本ヒューム/ワンパス型セグメント継手/組立後の変形 15分の1

     フジタと日本ヒュームは、セグメント組立後のシールドトンネル断面の変形を抑制できるワンパス型のセグメント継手「FN継手」を開発した。組立後の変形量が、通常のワンパス型セグメントの15分の1に抑えられる。下水道シールドトンネル工事の一部区間で実用化した。

     

     シールド工事では、セグメントの組み立て作業の省力化と工期短縮による施工コスト削減を目的に、ボルト締付方法に替わる継手構造が開発されている。ただ、はめ込むだけの継手の場合、施工性を上げるために部品のかみ合わせに余裕を持たせることが多く、締結力が得られないため、真円度が低下して目開きや目違い、挿入時の応力集中によるセグメントの欠損が生じる課題がある。締結力がある継手も開発されているものの、金物が特殊な構造となってコストが高くなる傾向がある。

     

     FN継手は、RCセグメント間をつなぐ継手の受け手側(C型金物)に弾性バネを配置し、差し込み側(T型金物)をC型金物にスライドしてはめ込むことで、セグメント同士の締結力を与える。締結力が発生することで、組立時の変形を抑制できる。施工性は、押し込み時に通常より多少の力を必要とするものの、通常のセグメントと同様にトンネル軸方向にスライドするだけで接合できる。ボルト締め付けが不要で、施工の自動化にも活用できる。

     

     実大RCセグメントを使った実証実験では、締結力がない一般的なワンパス型セグメント継手が組立後に11.2mm変形したのに対し、FN継手は0.7mmに低減できた。実施工では、内空2400mmの組立時の変形量が1mmで、真円度が高い組み立てを確認した。

     

     現在の適用対象は、直径4000mm程度までの中小口径シールドトンネルとなっているものの、今後は大口径シールドへの対応も視野に検討する。

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    掲載日: 2019年8月7日 | presented by 建設通信新聞

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