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  • 三井住友建設/橋梁データを一元管理/ICT活用で情報共有

     三井住友建設は、橋梁建設で活用するデータを一元的に管理・運用するシステム「SMC-Bridge」を開発した。クラウド上で3次元モデル、施工管理データ、調書管理システム、維持管理データを共有し、発注者を含めたすべての現場関係者がリアルタイムで情報を提供できる。また、施工管理の記録書類となる各種調書も自動で作成し、業務効率を改善する。既に岩手県久慈市で施工する「国道45号夏井高架橋工事」に適用し、生産性を大きく向上した。

     

     同工事では当初からICTを活用し、測量・設計・施工段階ではUAV(無人航空機)の地形測量で取得した3次元データと橋梁3次元モデル作成システム「SMC-Modeler」を活用し、完成イメージや施工手順動画などを作成した。

     

     検査に際しては、施工管理の記録を施工個所と工種から整理する「調書管理システム」を開発し、工事関係者は視覚的なインターフェースでデータを確認できる。また「SMC-Oneナビ」を活用し型枠セット、橋面高さ計測、PC鋼材高さ検測を実施し、管理業務を省力化した。

     

     システムに必要な設計データは「SMC-Modeler」から取得するとともに、計測結果はクラウドを介して自動で調書化し施工場所からダイレクトに「調書管理システム」に格納できる。さらに、出来形計測の結果をその場でスマートフォンに入力すれば自動調書化できる「出来形調書作成システム」を開発し、「調書管理システム」へ自動格納する。

     

     施工段階でも、GNSS(衛星測位システム)を活用したクレーン監視システムを導入し、クレーンブームの位置を3次元バーチャル空間でモニタリングできる。また床版コンクリートの仕上げ精度をAR(拡張現実)技術で可視化する「AR床版仕上げ管理システム」や可視光通信を使用した施工完了部分の変形モニタリングを実現した。

     

     こうした各種データは「SMC-Bridge」に格納し、関係者が容易に確認できる環境を整えた。今後は構造物の維持管理に利用する方針で、実橋へ適用しシステム運用を最適化する。配筋検測や出来形検測に使用できる新たなシステム開発を進め機能を拡充していく方針だ。

     

     同社では国土交通省が提唱する「i-Construction」を橋梁に展開した「i-Bridge」実現を目標に掲げ、設計、施工、維持管理を対象とする独自の建設マネジメントシステム(DCM)の構築を進める。

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    掲載日: 2017年12月26日 | presented by 建設通信新聞

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