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大成建設/CFRPで「軽い建築」/リニューアルに積極展開
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いた構造部材「T-CFRP Beam(FR)」を開発した。鉄骨の約5分の1という軽さを生かした施工性が最大のポイントとなる。コンセプトである『軽い建築』を武器に荷重条件などの制約から、鉄骨など重い部材を使った施工が困難であった既存建築物のリニューアル市場での積極的な展開を狙う。
横浜市にある同社の技術センター・研究本館の増築部分の屋根部材に適用した。
新たに開発した「T-CFRP Beam(FR)」は、軽量でありながら、一般的な構造部材と同等の強度を有するCFRPを活用。炭素繊維に耐火用のエポキシ樹脂を含浸させたシート状の材料「CFRPプリプレグ」を任意に積層・成形することで、用途に応じた剛性・強度を持つ部材を自由に構築できる点が特徴となる。
溶接できないというデメリットがあるが、鉄骨の接合に使われるワンサイドボルトを活用することで、大スパン化にも対応。CFRP部材に耐火被覆材(アクアカバー)を巻き付けるなど独自の耐火被覆を施すことで、建築基準法などで求める耐火構造としての十分な性能を確保した。
素材の特性である軽さを生かしながら、あらゆるニーズに対応できる部材としての自由度(大スパン化への対応)と耐火性能(耐火建築への適用)を両立させた。
特に構造部材としての軽さを追求することで、これまで既存建築物の大規模改修や増改築などを行う場合の課題となっていた建築物の荷重条件や、重機が使用できない場所での施工といった制約条件をクリア。リニューアル需要の増加に対応できる新たな技術として展開していく。
これからのストック型社会の実現へ、既存躯体に影響を与えないあるいは施工の省力化を実現する『軽い建築』のための材料として注目を集めそうだ。
残り50%掲載日: 2019年10月9日 | presented by 建設通信新聞