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  • 東芝/高精度に距離計測/市販カメラでインフラ点検

     東芝は、レンズの影響で生じる画像のぼけをディープラーニングで解析し、市販のカメラで撮影した画像からステレオカメラ並みの高精度な距離計測を実現する立体認識AI(人工知能)を開発した。ステレオカメラが不要になるため、コストとスペースを削減できる。ドローンの遠隔操作によるインフラ点検などでの活用を想定している。2020年度の社会実装を目指す。

     

     近年、インフラ点検などさまざまな分野で画像センシングの重要性が増しており、被写体の画像を撮影するだけでなく、形状や距離情報などの3次元情報を把握できる小型の装置が求められており、小型化に適した単眼カメラを使った距離推定技術の研究が進んでいる。ただ、単眼カメラでは、距離推定技術の精度が学習した風景情報に依存するため、学習した風景情報と異なる背景で撮影すると精度が著しく低下する欠点がある。同社では、2色のカラーフィルターをレンズに挿し、被写体までの距離に応じて生じる画像のぼけの色と大きさを分析することで、風景情報に依存せずに距離を推定できる「カラー開口撮影技術」を開発したものの、既存レンズの改造に伴うコストと手間が課題だった。

     

     今回、開発した技術では、ディープラーニングでレンズ上の位置によって画像がどのようにぼけるかを解析することで、通常の単眼カメラだけで、風景情報に依存しないステレオカメラ並みの高精度な距離計測を実現する。ぼけの形状を分析すると、ピント位置から等距離でも遠近それぞれのポイントぼけの形状に大きな違いがあることを見つけ、深層ニュートラルネットワークモデルを学習するディープラーニングで、情報解析に成功した。既にこのAIを使って、市販カメラの1枚の撮影画像からステレオカメラに匹敵する高精度な距離計測実現できることを確認した。

     

     今後、市販のカメラとレンズでの汎用性の確認と画像処理の高度化を進める。

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    掲載日: 2019年10月29日 | presented by 建設通信新聞

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