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竹中工務店/微生物で低コストに土壌浄化/高濃度汚染を無害化
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>竹中工務店は、名古屋工業大学との共同研究によって、新規の脱塩素化微生物(デハロコッコイデス属細菌)を用いた汚染土壌・地下水の浄化技術を開発した。掘削による汚染土壌の除去と比較して対策コストが半減。工場跡地など、これまで掘削除去せざるを得なかった高濃度汚染の用地や、それが原因で有効活用が進んでいない土地の「再生」と「活用」に役立つ。
新たに開発した汚染土壌・地下水の浄化技術は分離・培養したデハロコッコイデス属細菌と栄養剤を注入井戸から直接、汚染土壌・地下水に注ぎ込むことで、高濃度のクロロエチレン類を分解・無害化する。
地下水環境基準の3万倍を超える高濃度のトリクロロエチレンを25日で脱塩素化するほどの高分解能力・高濃度耐性を持つ。
これまで掘削除去せざるを得なかった高濃度汚染の用地や、土着の分解微生物が存在しない用地(従来手法を適用できない土地)への適用が可能な点が特徴となる。
微生物の働きを利用するバイオレメディエーションは、汚染サイトに生息している微生物を活用する「バイオスティミュレーション」と外部で培養した微生物を投入する新手法「バイオオーグメンテーション」の2種類に大別されるが、従来手法であるバイオスティミュレーションは高濃度汚染の用地や土着の分解微生物が存在しない用地に適用できない。
そのために、従来は対策コストを要する掘削除去を選択せざるを得ない、あるいはその費用負担から開発用地が“塩漬け状態”になってしまうという課題があった。
同社は、掘削除去と比較して対策コストを50%以下に削減できる新手法による対策メニューをラインアップに加えることで、土壌汚染の調査から対策計画の立案、実際の対策工事からモニタリングまで、ニーズに応じた最適な対策を提案できる体制を構築。従来手法との使い分けによって、工場跡地などの「土地再生」をサポートしていく。
とりわけ国内における汚染対策(実施件数)の約55%の占める揮発性有機化合物への対応のうち、特に対策ニーズが高まっているクロロエチレン類への対策技術として積極的な展開を図る方針だ。
残り50%掲載日: 2019年10月30日 | presented by 建設通信新聞