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電設大手5社の中間決算/きんでん受注高 前年同期上回る、増収は4社
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>電気設備工事大手5社の2020年3月期第2四半期決算(個別)が10月31日、出そろった。受注高はきんでんが前年同期実績を上回ったものの、関電工、九電工、ユアテック、トーエネックの4社は下回った。売上高はユアテックを除いた4社が前年同期実績を上回った。増収増益はきんでん、九電工、トーエネックの3社、関電工は増収減益、ユアテックは減収減益となった。
電気設備工事5社の2020年3月期第2四半期決算(個別)
関電工の受注高は、前年同期比3.0%減の2586億円となった。利益重視の方針のもと、施工力の見合いも勘案して前年同期を下回ったものの、高水準は確保している。注力している屋内線・環境設備工事のリニューアルは731億円となり、同工事に占める割合が53%と新築工事を上回っている。通期予想に対する受注高達成率は50.1%だった。完成工事総利益率(個別)は8.5%。繰越工事高は4250億円となり、中間期としては3期連続して4000億円を上回っている。
きんでんの受注高は6.4%増の2663億円で、達成率は57.8%。関西電力以外の配電関連工事が減り、配電工事が減少したものの、事務所ビルの増加により一般電気工事が増えた。環境関連工事も保健・医療施設や教育・文化施設が増加している。完工総利益率(個別)は15.3%。手持ち工事高は4196億円ある。
九電工の受注高は16.1%減の1679億円。達成率は44.7%にとどまった。ただ、今期の受注は首都圏、九州とも大型再開発案件の発注が下期に見込まれていることなどから、下期偏重になっているという。完工総利益率(連結)は13.0%だった。手持ち工事高は前年同期から減ったものの、3180億円を抱えている。
ユアテックは、海外工事やリニューアル工事が増加したものの、配電線工事の減少で減収減益となった。受注高は3.5%減の1016億円で、達成率は50.3%だった。売上総利益率(連結)は10.8%となっている。手持ち工事高は前年同期から微減だが1148億円ある。
トーエネックの受注高は10.9%減の940億円で、達成率は48.4%。配電線工事は増加したものの、地中線工事、屋内線工事、空調管工事がいずれも2桁減だった。売上総利益率(連結)は14.9%。手持ち工事高は909億円となった。
通期の業績予想は、トーエネックが第2四半期までの実績と手持ち工事の状況を反映し、一般得意先の受注高、売上高とも上方修正した。これに伴い営業利益も増える。ほかの4社は業績予想に修正はない。通期は関電工、九電工、ユアテックの3社が受注増、きんでんとトーエネックが受注減を見通す。売上高は5社とも伸びると予想し、うち関電工、きんでん、九電工、トーエネックの4社が増収増益を見込む。
また、20年4月には電力会社の発送電分離に伴う工事予算の抑制や競争入札の拡大が見込まれている。今後は、より効率的で低コストな施工体制の追求などによって生産性の向上を進め、収益力拡大に向けた取り組みを加速させるとみられる。
残り50%掲載日: 2019年11月1日 | presented by 建設通信新聞