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飛島・東亜、ブラストキー工法/簡易置換の設計手法確立/新築、増築へ適用範囲拡大
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>飛島建設と東亜建設工業は、建築物の耐震補強を実施する際に、低騒音・低振動・低粉塵で目荒らしが施工できる「ブラストキー工法」に「チッピングによる目荒らしを簡易的にブラストキーへ置換する設計手法」を加えるとともに、新築、増築などのコンクリート同士の接合面のせん断抵抗要素として使用できるように適用範囲を拡大し、建築研究振興協会から技術(性能)評価を取得した。今後は、ブラストキー研究会の活動をさらに活発化させ、普及促進を図る。
2社は低騒音、低振動を目的にチッピングの代替工法としてブラストキー工法を開発し、2014年に第三者機関で建築技術性能証明を取得していた。従来のチッピング工法による目荒らしは、躯体に電動ハンマーで打撃を与えるため、大きな音や振動が発生するほか、多くの粉じんが生じるなど、施工時の周辺環境の悪化を招いていた。
ブラストキー工法による目荒らしは、躯体面に打撃を与えないコアドリルを使うため、騒音や振動が大幅に低減され、施工時の粉じんの発生を抑制することができる。既に小学校の耐震補強工事などで実績があり、騒音や振動を嫌う病院などでの工事に威力を発揮する。
今回の技術評価取得に当たっては、チッピングの形状や面積を各種実験により究明し、せん断耐力の関係を解明することで「チッピングによる目荒らしを簡易的にブラストキーへ置換する設計手法」を追加した。 接合面全体の面積と目荒らし面積比 (チッピングによる目荒らし面積の接合面全体の面積に対する比)が分かれば、 ブラストキーの個数が容易に算定できる。
適用範囲については、従来の耐震補強のほか、新築、増改築などでのコンクリート同士の接合面のせん断抵抗要素として使用可能になった。チッピング工法の場合は、目荒らしの面積や深さを管理することが困難だが、ブラストキー工法はブラストキーの個数と深さで容易に管理することができるため、壁・柱・梁の増し打ち部、耐震補強の鉄骨ブレース補強や制震補強の間接接合部など、多くの個所に適用できる。今後は土木分野への適用拡大も視野に入れる。
ブラストキーを施工するコンクリート強度は、原則として普通コンクリートで1平方mm当たり10.0ニュートン(N)以上、軽量コンクリートは13.5N以上とする。
簡易的に置換できる設計手法の確立や適用範囲の拡大を弾みに、ブラストキー研究会による施工講習会などの活動を積極的に展開し、さらなる普及を促進する。
残り50%掲載日: 2019年11月1日 | presented by 建設通信新聞