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西松建設と佐賀大学/斜張橋保護管点検ロボに新機能/水分測定装置を開発
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>西松建設と佐賀大学の伊藤幸広教授は、2012年に開発・実用化した斜張橋の斜材保護管の自走式調査ロボット「コロコロチェッカー」のオプション装置として、新たに「水分測定装置」を開発した。これまでの保護管表面状況の調査に加えて、保護管内の水分を測定し、ケーブルの腐食リスクを判定することで、斜張橋斜材の健全度をより高い精度で確認できる。
水分測定装置は、コロコロチェッカー本体と連結し、けん引されて斜材保護管をガイドとして移動しながら連続測定し、斜材保護管内の水分の有無を斜材全線にわたり把握できる。
水分測定は、高周波容量式の水分計を採用し、装置の内部に水分計の2つの電極が斜材ケーブルに常に密着するV型電極アームを2機備えた。V型電極アームは、アーム長を伸縮させて電極位置を調整することで、国内の斜張橋の斜材保護管のほぼすべて(径85-220mmの範囲)に適用が可能だ。斜材を挟んで2機配置することで、保護管内のケーブル位置の偏りに対して測定精度を確保できる。装置は動力を持たず、フレーム、カバーと測定器だけで構成され、軽量であるため作業性に優れている。
室内試験で各種測定を行った結果、保護管内充填材の有無にかかわらず、保護管内の含水率が大きくなるにしたがって、水分計測定値が大きくなる関係を確認した。
今後、実橋での測定により、充填材の種類や充填状況が異なるなど、各種斜材の水分測定精度を確認し、保護管内部のケーブルの劣化因子をより詳細に把握することで、斜張橋の長寿命化に貢献していく。また、鋼材内部の水分量だけでなく、腐食といった鋼材の状況を把握できる機能の開発など、斜張橋の点検業務が安全・確実・高精度に行えるような技術開発を積極的に進めていく。
残り50%掲載日: 2019年11月6日 | presented by 建設通信新聞