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建機大手4社第2四半期決算/世界市場 不透明感に直面/国内は安定、需要“上振れ”も
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>グローバルに活躍する建設機械メーカーが、米中の貿易摩擦など外部環境の変化に苦しんでいる。大手4社における2020年3月期の第2四半期決算(中間決算)も全体的な傾向として前年度からの減収減益が顕著。安定的で持続的な公共投資を背景に国内市場が安定基調にある一方で、先行きの不透明感が漂う中国市場など足元の冷え込みを懸念する傾向は根強い。
建機メーカー4社の2020年3月期第2四半期決算
大手4社における20年3月期の第2四半期決算(中間決算)は全社が減益。売上高は住友重機械工業(建設機械部門)を除く各社で減少となった。通期予想もコベルコ建機を除く3社が売上高の減少を予測。これまで好調に推移してきた建機需要は調整局面を迎えていると言えそうだ。
実際に上期(4-9月)におけるコマツの建設機械・車両の売上高は物量の減少や為替のマイナス影響によって前年同期比7.4%減の1兆1116億円となった。とりわけ同社が伝統市場とする日本や北米、欧州での増加に対して、「戦略市場」に位置付けるアジア、中国、アフリカでの減少が目立つ。
日立建機も傾向は同じ。市場の不透明感から主力である油圧ショベルの販売台数(19年度の需要見通し)を従来予想の22万2000台から21万7000台(前年度比8%減)に下方修正するなど、先行きへの厳しさがにじむ。
堅調に推移する国内市場は従来の予想値である2万4000台から2万6000台(前年度比7%増)とする一方、貿易摩擦のリスクを織り込む中国市場は5万台(対前年度比17%減)と予測する。
それでも「中国政府の主導によるインフラ投資の拡大基調に大きな変化は起きていない」(日立建機)とするなど、需要が増加に転じるタイミングを注視している状況だ。
上期における油圧ショベルの受注高は前期比でマイナスとなった住友重機械工業(建設機械部門)だが、受注残高の消化によって4社の中で唯一のプラスとなる前期比1.2%増の売上高を確保した。
コベルコ建機は堅調な国内市場で売り上げを伸ばしたが、東南アジアの一時的な需要の減退が響いたことで、全体としての売上高は前年同期比3.5%の減少となった。
足元の需要の冷え込みから、全体として今後の需要は想定よりも弱含みといった感は否めないが、10月に発生した台風被害からの復旧・復興へ、これまで堅調に推移してきた国内需要のさらなる“上振れ”を期待する声もある。
残り50%掲載日: 2019年11月7日 | presented by 建設通信新聞