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  • 着床式 国内初の実大実証/浮体式 海事協が設計承認/大林組 洋上風力発電で建設技術確立

     大林組は、着床式と浮体式の両方の洋上風力発電施設建設技術を確立した。着床式では国内で初めて実大規模の風車を設置・撤去して基礎の適合性を実証した。浮体式では、コンクリート製浮体を海底地盤に緊張係留する方法を考案し、日本海事協会からの設計基本承認を取得した。

     

     着床式の工法は「スカートサクション」で、全高33m、スカート(スカート型に広がった形の基礎)長さ8m、スカート径12mの実大風車を水深13mの海中に設置し、約2週間、基礎に作用する波力、基礎の応力、変位・傾斜角などを計測して計測終了後にスカート内に注水して基礎を完全に撤去した。水圧を使って海底地盤に貫入する基礎(サクション基礎)の施工例はこれまであったが、実大規模を洋上に設置・撤去したのは国内で初めて。沿岸技術研究センターから港湾関連民間技術の確認審査技術評価証を取得した。

     

     浮体式は「テンションレグプラットフォーム型浮体式洋上風力発電施設」で、浮体と海底地盤を緊張係留するテンションレグ、テンションレグを海底地盤に固定するアンカーで構成する。浮体に長い鎖を取り付け、鎖が自重で湾曲することで浮体を保持する「カテナリー形式」と比べ、海域の占有面積が小さく、生物への影響も抑えられる。洋上風車の動揺も小さく、発電効率が高くなるといったメリットもある。アンカーにスカートサクションを採用している。日本海事協会から、一定の条件を規定することで施設の設計が可能であることを承認するAIP(設計基本承認)を取得した。

     

     洋上風力発電事業について同社は、「秋田県北部洋上風力合同会社」を設立し、能代沖などに約450メガワットの発電施設群を建設する計画を進めており、既に環境影響評価準備書の縦覧を開始している。2022年4月の着工、26年12月の運転開始を目指している。

     

     

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    掲載日: 2019年11月14日 | presented by 建設通信新聞

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