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  • 日特建設、のり面工事でICT技術本格展開/ドローン使い3Dモデル

    【技術者が操縦する体制整備】

     

     日特建設は、のり面工事でのICT技術を本格展開する。ドローンで取得したのり面の3次元点群データをもとに起工測量や出来形管理、検査、図面作成などが可能な技術が実用レベルに達したため、4月から社内での研修を始めた。自社技術者がドローンを使って自ら出来形管理や検査を実施する体制を整える。技術者・技能者がのり面にぶら下がって実施していた検査などでの負担の大幅軽減と、安全性の向上を目指す。

     

     同社では、3年前からドローンで取得したのり面やのり面構造物の点群データから3Dモデルを作成する技術の開発を進め、実証実験によって、起工測量や出来形管理、検査などに活用できるレベルにまで達した。3次元モデルへの書き込みや任意の場所での断面図作成、面積計算、図面作成などを簡単にできるソフトも開発した。

     

     例えば、のり枠の出来形検査では、自社の技術者と技能者が一緒にのり面の上からロープでぶら下がって計測テープなどを当てながら実施してきた。ドローンで実施することで、肉体的負担軽減や安全性向上につながるだけでなく、作業を従来の方法と比べて3割程度、省力化できるほか、1週間程度かかっていた図面作成も半日で完了し、働き方改革にも寄与する。

     

     自社の技術者がドローンの操縦技術とデータの取り扱い方を覚え、外注や技能者を頼ることなく、検査などを実施できる体制を整えるため、19年度からは各支店の技術部、工事部社員を対象とした研修会や習熟訓練を繰り返している。ドローンの基礎知識や写真測量の原理と精度、3Dモデルの作成、点群データ表示ソフトの基本操作、ドローン操縦技能などを実習している。本社での集合研修のほか、各支店でも研修会を開き、それぞれ10-20人の若手技術系社員が参加した。これまでで全現場社員の2割程度に当たる100人超が受講した。

     

     山田浩取締役専務執行役員技術本部長は「従来型の管理が求められる工事も含めて可能な限りの現場でドローン・ICT技術を積極的に活用し、社内に定着させたい」としており、社内研修会を継続してドローン操縦や3次元モデルの取り扱いが可能な技術系社員を増やす。また、のり枠などの表面だけでなく、ロックボルトの貫入深さなど、地中部分のデータも組み合わせて表示できる技術の開発も進め、のり面全体でのICT活用を加速させる。

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    掲載日: 2019年11月26日 | presented by 建設通信新聞

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