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  • 清水建設と日本ファブテック/PCa合成床版を共同開発/軽量で施工性アップ

    【高速の大規模更新に照準】

     

     清水建設と日本ファブテックは、高速道路の大規模更新に伴う床版取り替え工事向けに、軽量で優れた施工性を備えたPCa(プレキャスト)合成床版「SLaT-FaB床版」を開発した。既存の取り替え用床版で課題となっていた厚みと重量を抑制して優れた施工性を確保し、老朽化部分以外の既設桁は補強工事なしで床版取り替え工事が可能となる。

     

     現在、高速道路の大規模更新や修繕のための床版取り替え工事で用いられている取り替え用PCa床版は、継手の配筋の関係から既設床版よりも60mm肉厚となっている。そのため、取り替え後の床版重量は既設床版よりも重くなり、施工時には既設桁の補強が必要となることからスリム化が課題となっていた。

     

     今回新たに開発したSLaT-FaB床版は、1枚当たり縦10m、横2m、厚さ180mmで重量は8tとなっており、従来品に比べて4tの軽量化を達成。既設床版と同等の重さとなっている。

     

     軽量化に当たっては、配筋方法として床版長手方向の接合面に250mmピッチで端部がT型となったTヘッド工法鉄筋を採用していることが特徴だ。接合面から180mm突出した40本のTヘッド鉄筋が接合部に打設するコンクリートにしっかり定着するので、定着力を高めるための特殊な配筋が不要となる。その結果、床版厚を既設床版と同じ180mmに抑制したほか、コンクリートを打設する接合部の幅を400mmから200mmに削減可能とした。また、通常のコンクリートの約80%の比重の軽量コンクリートを採用するとともに、コンクリートに中空の角形鋼管を埋め込むことで床版容積の10%を空隙としている。

     

     同技術の構造性能については、G&U技術研究センターから認証を受けている。

     

     清水建設は、東京都江東区の東京ビッグサイトで6日まで開かれているインフラ維持管理・老朽化対策総合展「社会インフラテック」に出展しており、同技術を含む橋梁大規模更新に有効な技術やリニューアル関連工事の施工事例を紹介している。

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    掲載日: 2019年12月6日 | presented by 建設通信新聞

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