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晴海にCLTパビリオン/木材組み折り紙風に/三菱地所
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>三菱地所が東京都中央区で開発を進めてきた「CLT PARK HARUMI」(CLTパーク・ハルミ)が竣工した。5日に内覧会を開き、報道関係者に公開した。新施設は「パビリオン棟」「屋内展示棟」で構成し、岡山県真庭市産のCLT(直交集成板)を施設全体で680m3使用し、CLTパネルをあみだ状に組み合わせたデザインが特徴。デザイン監修を隈研吾建築都市設計事務所、設計監理を三菱地所設計、施工を三菱地所ホームが担当した。東京五輪後の2020年秋ごろまで晴海で運用した後、木材産地である真庭市の国立公園蒜山に移築する予定だ。
三菱地所の吉田淳一社長は「日本の森林資源を活用することが林業の活性化、防災、環境対応、地方創生につながる。三菱地所グループや関係者が一丸となって素晴らしい建物ができた」と話した。
新施設の規模は、パビリオン棟が鉄骨・CLTの混合構造で平屋建て601㎡。235m3のCLTを使用し、高さは18m。CLTパネルをあみだ状に組み合わせ、日本の折り紙を連想させるデザインとなっている。それぞれのパネルは、挿入した鋼板をドリフトピンで留め、鉄骨柱接合部と一体化させる仕組み。真庭市への移築を想定し、パネルユニットを個別に取り外せるよう設計している=図。
一方の屋内展示棟はCLT造地上2階建て延べ985㎡で、445m3のCLTを使用した。展示棟はA棟とB棟の2棟構成だが廊下がなく、部屋同士を直接接続する構造を採用した。A棟は建物外観の幹部分や吹き抜けの階段に木組み細工を施している。工事段階で発生したCLTの端材は、施設内で使用するさまざまな部材や家具などに転用している。
デザイン監修した隈研吾氏は「新しい技術や素材を使い、新鮮さを感じるパビリオンにしたいとの思いでデザインした。世界に例のない空間が完成したと確信している」と述べた。CLT材の生産地である太田昇真庭市長は「このCLTが真庭市に戻る予定だが、太陽の塔のようにずっと輝くシンボルとして再利用したいと思っている」と語った。
新施設にはテナントとしてグーグルが入居し、さまざまなIT技術などを活用したイベントを予定している。例えばパビリオン棟では、デジタル技術による落ち葉遊び「DISCOVERY LEAF」などを予定している。
展示棟では企業や自治体、個人などを対象としたデジタル技術のセミナーを開催するほか、タッチスクリーンやセンサーを使った影絵遊び、算数パズルなど“未来の遊び体験”を通じて新たなコミュニケーション創造の空間を目指す。
建設地は、中央区晴海3-2-15の敷地面積3368㎡。
残り50%掲載日: 2019年12月6日 | presented by 建設通信新聞