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同時にコンクリ湿潤養生と坑内の粉じん除去/戸田建設、マシノ、有光工業
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>戸田建設、マシノ(広島市、増野裕人社長)、有光工業(大阪市、有光幸紀社長)の3社は、トンネル内に設置したレール上を無人で走行する1台の装置でトンネル覆工コンクリートの湿潤養生とトンネル坑内の浮遊粉じん除去を同時に行える「E-WALKミスト工法」を開発した。戸田建設が施工する諫早トンネル(発注者=鉄道建設・運輸施設整備支援機構)で同工法を適用し、有効性を確認した。
同工法は、ミスト噴霧装置を設置した移動架台を自動で往復走行させることにより、トンネル覆工コンクリートの湿潤養生と浮遊粉じんの除去を効率的に行える。架台上部に設置した噴霧ノズルを180度回転させながらミストを噴霧することで、覆工コンクリート面と坑内の両方向への噴霧を実現した。
覆工コンクリート面への噴霧時は、コンクリートの湿潤養生を行う。坑内空間への噴霧時は、帯電ミストの静電気力により浮遊粉じんを除去する。噴霧ノズルの回転速度や噴霧角度は任意で設定できるため、現場条件に合わせたミストの噴霧が可能だ。
同工法の適用により、覆工コンクリート表面の相対湿度を95%以上確保でき、乾燥によるひび割れ発生を抑制できる。覆工コンクリートの圧縮強度は約10%向上することを確認した(テストハンマーによる強度推定)。
一方、建設工事で発生する粉じんは、正または負の電荷を帯びている。帯電ミストは粉じんとは逆の電荷を帯電させることで、静電気力により粉じんとミストを一体化し、粉じんを除去する。同工法を適用することにより、無対策の場合と比べて、坑内の粉じん濃度を50%程度低減できることを確認した。
戸田建設は、同工法をトンネル工事に積極的に適用し、トンネル覆工コンクリートの品質向上と作業環境の整備に努めていく。また、さらなる改良を行い、トンネル工事以外にも展開していく予定だ。
残り50%掲載日: 2019年12月10日 | presented by 建設通信新聞