当サイトについて 採用ご担当者様
会員登録はこちら 求人検索

建設技術者向けNEWS

建設技術者の方が知りたい情報を絶賛配信中
会員登録いただくと無料で閲覧可能です!

  • 効率的な手順共有し活用/BIM標準ガイドラインで素案/国交省 情報の一貫性確保

     国土交通省は16日、建築BIM環境整備部会(部会長・志手一哉芝浦工業大建築学部建築学科教授)の第2回会合を開き、「BIM標準ガイドライン」の素案を提示した。素案ではBIMを効率的に活用して、情報の一貫性を確保するためのワークフローの概要を提案。新たなワークフローに基づいて、多様な関係者が共通の目標の下、効率的な手順などを事前に共有しながら、ライフサイクルで活用するBIMをつくり上げていくことをイメージしている。

     

     具体的には、従来の一連の業務フローに、新たに「ライフサイクルコンサルティング業務(仮称)」と「一貫BIM作成業務(仮称)」を追加。2つの業務を組み合わせることで、設計、施工、維持管理をBIMで効率的につなげ、情報を一気通貫で活用することが可能となる。

     

    2576さまざまな主体がBIMを通じ情報を一貫して活用するワークフローの概要

     

     ライフサイクルコンサルティング業務は、維持管理で必要と想定される情報を事前に検討し、設計者・施工者に対して入力ルールを共有する。例えば、ビル管理会社の選定とそれに応じた引き継ぐべき情報の検討といった維持管理の方向性を事前に検討した上で、その方向性を見据えた設計への技術的協力や、施工中に情報が正しく入力されるよう支援を行う。

     

     施工段階に行う「一貫BIM作成業務(仮称)」は、維持管理・運用段階で必要とされる情報を、設計BIM(設計図書)をベースとして入力・情報管理し、竣工後に発注者(維持管理者)に受け渡す。施工者から提供された施工段階で得られる情報も順次入力していく。

     

     両業務の想定される担い手は、ライフサイクルコンサルティング業務がPM/CM会社、設計事務所、建設会社のLCM/FM部門、建設コンサルタント、資産・施設・不動産の管理会社など。一貫BIM作成業務は設計事務所や建設会社の設計部門、BIMコンサルタントなどとなっている。

     

     また、新たなワークフローは、▽S0=事業計画の検討・立案▽S1=条件整理のための建築計画の検討・立案▽S2=基本的な機能・性能の設定▽S3=機能・性能に基づいた一般図(平面、立面、断面)の確定▽S4=工事を的確に行うことが可能な設計図書の作成▽S5=施工者選定と工事請負契約の締結・施工準備調整▽S6-1=工事請負契約に基づいた総合図・施工図作成▽S6-2=工事請負契約に基づいた工場製造、現場建設▽S6-3=工事請負契約に基づいた試運転調整・検査▽S7=建築物の性能・仕様の完成確認と引き渡し▽S8=建築物の使用・維持管理--の11の区分を設定した。

     

     海外のBIMワークフローでは日本の従来のワークフローよりも細かく区分されていることなどを参考に、BIMデータの詳細度が変わる段階に応じて11区分を設けた。

    残り50%
    ログインして続きを読む 会員でない方はこちらよりご登録ください

    掲載日: 2019年12月17日 | presented by 建設通信新聞

前の記事記事一覧次の記事