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スコープ/KMユナイテッドら/「初代アスリート職人」決定へキャンペーン実施
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>「初代アスリート職人」を決めるキャンペーンが1日から2020年2月29日まで行われている。建設職人向けスマートフォンアプリケーション「技ログ」に投稿された技能動画の人気投票と、業界のベテランによる評価という二段構えの審査で対象24職種のアスリート職人を選出する。ゼネコン各社も取り組みに賛同。周知ポスターを現場に掲示するなどしており、日を追うごとに動画の投稿数が増えている。
キャンペーンは建築塗装のKMユナイテッド(京都市左京区、竹延幸雄社長)と動画共有サービスを展開するsoeasy(東京都品川区、中野彗社長)が共催している。技ログは、建設業に入職した若者が時間や場所を選ばずに動画やテキストでベテラン職人の技能が習得できるよう工夫している。技能伝承や安全喚起のデータを一体化して提供するサービスを通じ、業界全体の技術水準の底上げと、人材採用の活性化につなげようと竹延社長が考案した。
キャンペーンでは、これまでに投稿された動画に加え、期間中に投稿される動画を見た技ログユーザーの人気投票で総合点の高い職人を選抜。大手ゼネコンや専門工事業者のスペシャリストが「プロの目」で評価しアスリート職人を決める。
来年2月末までのキャンペーン後、同4月をめどにアスリート職人を決定。グランプリに輝いた24人には、協賛企業のミズノが提供するワークシューズ1年分(4足)を贈る。準優勝者はQUOカード1万円分、3位入賞者には同5000円分を贈呈する。期間中に技ログへ技能動画を投稿したユーザーの中から抽選で同3000円分を100人、さらに技能動画を評価したユーザーの中から抽選で同1000円分を100人にプレゼントする。
アスリート職人に選ばれた技能者の情報は、来夏にも開設予定の専用ホームページに“人となり”を含めて紹介。建設業をけん引するシンボルに憧れを抱いた若者の入職が増えるように業界の魅力を発信していく。動画投稿を通じて職人の技能を「見える化」することでアスリート職人や所属企業に直接施工の依頼が寄せられ、技量に応じた報酬につながることも期待している。
KMユナイテッドは、老舗塗装会社の竹延(大阪市都島区、竹延幸雄社長)から派生する形で2013年1月に創業した。職人育成に特化した建設ベンチャーで、「10年で一人前」とされる業界の常識を打ち破る独自の育成手法や、ダイバーシティー(人材の多様性)経営で外国人材、女性の雇用を含めた人材採用で成功を収めた。
創業から6年に及ぶ人材育成ノウハウを広めようと開発した技ログは塗装職種にとどまらず、建設の各職種を取り込んだICT(情報通信技術)活用の育成ツールとしてユーザー数も広がりを見せる。今回のキャンペーンは、竹延グループとして技ログ運営などを手掛ける専門会社として4月に発足したmuchu(大阪市都島区、奥山克樹社長)が運営企業となって展開。eラーニングシステムを開発するITベンダーのプロアシスト(大阪市中央区、生駒京子社長)、日本建設業連合会(日建連、山内隆司会長)、建設業振興基金(振興基金、佐々木基理事長)も協賛する。
竹延社長はキャンペーンの狙いを「この建物はどんな職人が施工したのかを一般の人たちに興味を持ってもらえるようにしたい」と語る。同社がキャンペーンの告知を始めた11月から技ログへのアクセスが急増。10月と比べて3倍となるなど関心が高まっている。
アスリート職人を選ぶ取り組みに関心を示すゼネコン各社も積極的に協力しており、建設現場に告知ポスターを掲示するほか、協力会社が集まる会議でキャンペーンを周知するなどの効果もあって、開始1週目に10件だった技能動画の投稿が2週目には50件まで増えた。
初開催となるキャンペーンの成果を踏まえて「年1回の職人の祭典として今後も継続していきたい」と意気込む竹延社長。業界で活躍する職人を応援する取り組みを通じて、人材確保・育成や生産性向上といった業界が直面する課題に一石を投じていきたい考えだ。
対象の24職種は次の通り。
△仮設工事△土工事△地業工事△型枠工事△鉄筋工事△コンクリート工事△鉄骨工事△ブロック・ALC・ECP工事△防水工事△石工事△タイル工事△木工事△屋根・とい工事△金属工事△左官工事△建具工事△塗装工事△内装仕上げ工事△カーテンウオール工事△ガラス工事△外構工事△防水改修工事△外壁改修工事△内装改修工事。
残り50%掲載日: 2019年12月19日 | presented by 日刊建設工業新聞