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熊谷組/小断面トンネル自動吹付け機/オペレーター操作を再現
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>熊谷組は、トンネル施工時の生産性向上、作業環境の改善を目的として、小断面トンネルに特化した自動吹き付け機システムを開発した=写真。2021年7月の現場導入を目指している。小型バックホウをベースに自動吹き付けロボット機能を搭載し、オペレーターの吹き付け作業を忠実に再現できる教示(ティーチング)システムを搭載した。
吹き付けシステムのノズル回転部は油圧モーターを搭載しており、素早い回転角度の変化に対応する高精度位置検出装置を使用し、比例電磁油量弁を適切に制御することにより、負荷変動を最小限に抑えた。基本システムにオペレーターの操作を教示して記憶させ、自動再現するロジック制御装置を搭載している。
同社筑波技術研究所で、試験機に塗装吹き付けノズルを搭載し、教示吹き付けをした上で自動吹き付け試験を実施、再現性を確認した。教示運転による赤色ペイント吹き付けの上に自動再現運転による青色ペイントを吹き付け、吹き付け差は上下左右2mm程度と高い精度を確認した。
模擬トンネルを使用した吹き付け実験(乾式・湿式コンクリート)を実施したところ、吹き付け位置は上下でプラス2cm、左右で1cm以内に収まった。また、吹き付け厚(10cm)はプラスマイナス3cmに収まり、吹き付け変動に対しても大きな影響もなく吹き付けを行い、システムの有効性を確認した。
今後、自動吹き付け機システムの実用化実験を行い、現場導入に向けてシステムに最新のICT、AI(人工知能)技術を導入した自動吹き付け機の製作を進めていく。製作完了は21年4月を予定している。
同社は次世代トンネル施工システム開発の一環として、小断面施工機械に特化したKITプロジェクト(Kumagai Innovative Tunnel Project)を立ち上げ、吹き付け機のほか、削孔機、積み込み機などを含めた機械群の開発も並行して進めている。
残り50%掲載日: 2019年12月20日 | presented by 建設通信新聞