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  • 大成建設/技術Cに新たな大型風洞装置/高精度な実験を展開/高層化・大型化に対応

     大成建設は、横浜市にある技術センターにより高精度な実験が可能となる大型の風洞装置を導入した。従来より大型の模型を用いた検証・評価が可能になったことで、高層化・大型化が進展している再開発プロジェクトにおける評価・解析の高精度化を実現。新たに開発した「リアルタイム風圧可視化システム」を活用して、より精度の高い実験を展開していく方針だ。

     

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     新たに導入した風洞装置(室内回流式エッフェル型風洞方式)は幅3.2m×高さ2m×長さ(計測洞)23.8mの規模となる。小型送風機(6台)を採用することで装置全体の長さを約2割も削減。送風機の省スペース化により評価・解析を行う計測洞の長さと規模を確保した。

     

     模型を置くターンテーブルの直径は3m。縮尺300分の1-500分の1の模型とした場合、直径0.9㎞から1.5㎞の市街地を再現することが可能だという。

     

     より高精度な風圧実験を行える環境を整備することで近年、建物の高層化・大型化が進む再開発プロジェクトに着実に対応していく。

     

    ■風速をリアルタイム計測

     

     気候変動の影響などで台風などの自然災害が激甚化している状況から、 これまで以上に建物における耐風設計の重要性が高まると判断。評価・解析の精度を高めたいという思惑がある中で、 より大型の模型を用いた実用性に富んだ実験が可能となる高性能な風洞装置の導入に踏み切った。

     

     新たな風洞装置は、建物や市街地の模型に張り巡らせた風速センサーによってターゲットとなる建物や周囲の風速をリアルタイムに計測する。送風機から送り出される風を制御するスパイヤやバリアといった気流作成デバイスを電動で可変させる“自動化”で操作性を高めている点も特徴の1つとなっている。

     

    ■見えない風を可視化

     

     目で見ることができない風の力を3次元アニメーションで表示する「風圧リアルタイム可視化システム」によって、リアルタイムに変化する風圧分布を動画として表示。事前に計算した気流の情報も重ね合わせながら同時に表示することで、実験で発生している現象をより直感的に把握することが可能になる。 

     

     「模型を見る」「気流を体感する」ことしかできなかった従来の風洞装置に風圧の変化をリアルタイムで“見える化”する機能を付加。目に見えない風圧の変化がリアルタイムに可視化されることから、設計などでの関係者間の迅速な合意形成・意思決定に役立ちそうだ。

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    掲載日: 2020年1月8日 | presented by 建設通信新聞

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