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連載・2018年業界を読む(3)
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【ゼネコン(下)/働き方改革実現へ本腰/ロボット・AIで生産性向上】
事業環境が好調に推移する中、ゼネコンでは長時間労働の是正や週休2日定着へ向けた働き方改革が本格化している。「働き方改革と生産性向上は一体」と各社のトップが口をそろえるように、休日を確保しながら工期内に工事を完了させるためには、発注者の理解や協力だけでは解決できず、各社が自助努力として技術革新などにより業務の効率化を図ることが不可欠となる。
日本建設業連合会が2021年度末までの週休2日定着を目指した「週休二日実現行動計画」を打ち出したことに呼応するように、大手・準大手クラスでは現場の休日確保に向けた取り組みに力を注いでいる。鹿島は、1日当たりの現場労働時間を1.5時間延ばし、1日分の労働時間を5日間に吸収させることで4週8閉所を実現する独自の計画を検討する。押味至一社長は「働き方改革が19年3月期からの新中期経営計画の柱になることは間違いない」と強調する。
17年に社内で働き方改革の専門委員会を発足した竹中工務店は、既に4週6閉所のモデル現場を全国で約40現場開設したほか、各本支店での意見交換を基に施策をとりまとめ、4月から全社で実行する方針だ。
先行する大手の後を追うように、準大手でも休日確保の課題を洗い出すため、4週6閉所だけではなく、4週8閉所のモデル現場の試行が始まっている。今後は閉所日数や現場数の増加など段階的な拡大を視野に入れる。現場閉所は職員と技能労働者が一斉に休めるが、技能労働者の賃金水準の確保など課題も多い。協力会社組織との対話を進めるなど、歩調を合わせた着実な課題の克服に取り組む。
また、4月からシステム登録が始まる建設キャリアアップシステムは、ゼネコンにとっても技能労働者の入場管理の効率化などに役立つ。五洋建設のように独自カードと連動した現場入退場管理を導入する動きもある。清水琢三社長は「モチベーションアップに寄与させたい」と意気込む。
週休2日定着への原資となる生産性向上では、BIM・CIMやプレキャスト(PCa)の活用とともに、ICTやロボット、AI(人工知能)など先端技術を駆使した生産体制の構築が加速している。清水建設は自立型ロボットと人が連携しながら工事を進める次世代型生産システム「シミズ・スマート・サイト」を開発し、18年に関西でシステムを適用した高層ビルの建設に着手する。井上和幸社長は「竣工までにロボットを適用する工種で7割以上の省人化を目指す」と語る。残り50%掲載日: 2018年1月11日 | presented by 建設通信新聞