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  • デジタル関連機器メーカー/インフラメンテ見据え開発促進/非破壊検査に技術応用

     デジタル関連機器メーカーが、インフラメンテナンスなどを見据えて技術やサービスを拡充している。コニカミノルタはPC橋のPC鋼線の破断などを非破壊で即座に把握できる技術を開発。夏前にも正式リリースする。オリンパスは、材料内部の傷や空洞などより細かく把握できる超音波探傷器を、昨秋に発売した。富士フイルムは、コンクリート構造物を撮影した写真から、ひび割れを自動抽出する画像診断サービスを展開中で、利用が伸びているという。

     

     コニカミノルタによる非破壊検査ソリューション「SenrigaN」は、磁気センサーが240個設置された計測装置により構造躯体に磁力を流し、流れの変化を見ることで破断を把握する。計測結果はクラウド上にデータを送り、即座に検査結果が分かる。

     

     内部鋼材に破断がある場合は磁力の流れが分断され、当該箇所を境に磁力が急激に減少するため、破断が確認できる。昨年に沖縄県内で行った実証実験では、7本のPC鋼よりのうち1本だけが破断しているケースでも検知できたという。計測装置は現在は4台だが、数十台規模で用意して、リース形式によりサービスを展開する予定。改善点などを把握しつつ改良していく方針で、グローバルに展開することも視野に入れている。

     

     オリンパスが発売したのは「超音波フェーズドアレイ探傷器」の最新タイプ「OmniScan X3」。超音波を発信して、材料内部の断面を映像化することで、非破壊検査により欠陥を検出できる。従来タイプは、細かく密集した不具合であっても一つの傷のように見えていたが、より精密に把握できるようなったという。インフラ関連では、橋梁やコンクリート構造物への活用を想定している。

     

     富士フイルムは、インフラ施設を対象とした画像診断サービス「ひびみっけ」を展開している。チョーク検出とひび割れ検出の2パターンの利用が可能。チョーク検出では、ひびが入った箇所にチョークで印を入れて、写真撮影により、自動的にCAD図面を作成する。ひび割れ検出は一眼レフカメラで遠望から撮影した写真を用いて、自動でひび割れを検出し、長さや幅の量を推定する。ドローン(小型無人機)撮影などにも対応している。2018年4月にサービスを開始した。昨年12月時点で600社以上がサービス登録しており、登録数は伸びてきているという。

     

     インフラ老朽化への対応は社会的に大きな課題となっており、今後もニーズの増加が見込まれている。各社とも既存のノウハウを応用しながら、インフラメンテナンスに貢献していく方向だ。

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    掲載日: 2020年1月24日 | presented by 日刊建設工業新聞

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