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  • 周囲との関係高め災害防止/建災防「ヒヤリハット体験実態調査」

    【レジリエンス力向上へ業務量調整】

     

     建設業労働災害防止協会は、建設工事現場のヒヤリハットに関する実態調査の報告書をまとめた。労働災害の防止に不可欠なレジリエンス力(危険などを予測、注意、対処、学習する能力)を高める上で、安全教育を始めとする各種活動や作業環境の工夫、精神的な負荷などに配慮した業務量の調整が重要との見方を示している。

     

     建設労務安全研究会の会員企業が元請けとして携わる建設現場の従事者(元請社員を含む)を対象とし、2019年4月18日から5月31日までに663現場・2万0918人から回答を得た。

     

     過去1年間のヒヤリハット体験は「あった」が57.6%、「なかった」が42.4%。体験内容は「転倒しそうになった」「墜落しそうになった」「物が落下してきた」が上位を占める。また、事故や災害に展開しなかった理由として、「注意」「知識・経験」との回答が多く、「偶然」は少なかった。

     

     災害回避に役立つ日ごろの活動では、「コミュニケーション」「4S(整理・整頓・清潔・清掃)」「周囲の状況把握」「人への目配り」が寄与すると考えている。

     

     年齢別のレジリエンス力をみると、30-50代は対処や注意、学習、予測によって災害を回避した経験が多い。20歳未満の若年者は外的要因(声掛け、ブザー、保護具)で災害を回避している。

     

     また、若年者は定期的なイベント(パトロールや危険体感教育、避難訓練、懇親会、安全表彰、悩み相談)や生活習慣(食事、睡眠、休憩)の改善を重視している。

     

     特に懇親会や悩み相談などは、普段と異なる特別な環境下で良好な人間関係の構築や新しい技術を学ぶ機会の創出につながる。レジリエンス力は外的要因や予測などとの関連性が高かったことから、災害発生の結果を予測したり、周囲からの注意することが有効とみられる。

     

     作業環境の工夫は作業状況の監視や機械設備の点検のほか、他者への目配り、コミュニケーションなど周囲の人間関係の工夫が含まれている。この部分はレジリエンス力の対処、注意、学習とも関連しており、周囲に目を向けることで自身のレジリエンス力も高めることが期待される。業務量などの調整もレジリエンス力の向上に寄与する。

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    掲載日: 2020年2月27日 | presented by 建設通信新聞

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