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  • 現場探訪/豊平川水道水源水質保全導水路新設工事その3/施工は熊谷組JV

     札幌市に供給する水道水源の約98%を取水している豊平川上流域での水質保全対策として、延長約10キロの導水路工事が本格化している。市発注の「豊平川水道水源水質保全 導水路新設工事その3」は3工区に分かれた導水路の最上流に位置する。現場では昨年11月末から泥土圧式シールドマシンによる本掘進が始まった。熊谷組・田中組・石山組JVの古賀善友作業所長は「これから寒さが厳しくなる。健康管理などを含め、働き方改革のモデル現場として環境改善を図りながら工事を進める」と気を引き締める。

     

     ◇シールド線形を高度管理/働き方改革でもモデル現場に

     

     豊平川水道水源水質保全事業では、水質悪化要因のヒ素やホウ素などを含む上流部の自然湧水や下水処理水を、導水路で白川浄水場の取水地点より下流に迂回(うかい)させて放流するバイパスシステムを構築する。事故・災害に伴う水質汚染の発生時には水の流れを一時的に切り替え、導水路を利用してさらに上流の良質な河川水を浄水場まで運び、断水させずに水道水を供給できる機能も持たせる。

     

     同システムは導水路のほか、取水堰や放流調整池などで構成。12年度に本体工に着手し、20年度の事業完了を目指している。

     

     導水路の内径は2・0~2・2メートル。下流端部から上流側に向かって掘進する「その1工区」(施工延長約5・1キロ)、豊平川との交差付近の立坑から下流に向かって掘進する「その2工区」(約3・3キロ)、同工区と共用する立坑から上流の取水堰に向かって掘進する「その3工区」(約1・2キロ)に分かれてシールド工事が進む。向かい掘りのその1、2工区は地中接合を予定している。

     

     熊谷組JVが担当するその3工区(札幌市南区定山渓温泉東1~2丁目)では、最小曲線半径35メートルの急曲線部が2カ所連続し、掘進距離は最短ながらも高度な施工管理が求められる。掘進距離は17年12月中旬時点で約200メートル。急曲線部は取水堰近くの約1キロ地点にあり、施工の後半に難所が待ち受ける。

     

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    掲載日: 2018年1月19日 | presented by 日刊建設工業新聞

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