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1万㎡超6%増の88件/件数増も延べ床1割減/23区の大規模建築物動向/本社調べ
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>2019年度に東京23区内で計画された延べ1万㎡以上の建築物は、前年度比6.0%増の88件、総延べ床面積は9.7%減の376万0541㎡となったことが、日刊建設通信新聞社の調べで分かった。1件当たりの平均延べ床面積は14.9%減の4万2733㎡となった。延べ10万㎡以上の大規模案件は前年度の11件から8件に減少したが、総延べ約84万㎡にのぼるJR東日本の品川開発プロジェクトの第I期が本格化するなど、19年度に続き大型プロジェクトが全体の総延べ床面積を押し上げた。
調査は、建築主が「東京都中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例」に基づき、19年4月から20年3月末までに東京都に提出した標識設置届全114件を対象に実施した。このうち、延べ1万㎡に満たない建築物と23区外の案件を除いた88件を独自に抽出した。
23区別の建設地では、港区が18件と他区を大きく引き離し最多だった。続いて北区が8件、江東区が7件、品川、世田谷、中央、千代田の4区が各5件、大田、新宿、文京の3区が各4件などと続く。港、中央、千代田の都心3区は計31件で全体の35.2%を占めた。
届け出があった案件のうち、最大規模となるのは、NREG東芝不動産、JR東日本による(仮称)芝浦一丁目計画新築工事だ。水辺の観光拠点を中心としたアフターコンベンション施設や外国人居住者の生活支援施設などで構成する国際ビジネス・観光拠点を整備する。規模は、ともにSRC・S・RC造でS棟は地下3階地上45階建て、N棟は地下3階地上47階建て総延べ54万9869㎡となる。
これに次ぐ規模となるのは、JR東日本による品川開発プロジェクト(第1期)の4街区だ。国内外の玄関口としてさらなる国際化が求められる品川駅周辺の機能強化に向けた目玉事業の1つで、全4街区を整備する。このうち、最大規模の4街区ではオフィスのほか、ホテルや会議場も設ける。
規模はS一部SRC・RC造地下3階地上30階建て塔屋1層延べ46万0000㎡。南北の2棟で構成する。残る3街区も合わせた総延べは約84万㎡となる。
このほか、森ビルによる虎ノ門一・二丁目地区第一種市街地再開発事業A-1街区施設建築物が、オフィスやホテルなどで構成するS・SRC・RC造地下4階地上49階建て塔屋1層延べ23万8642㎡の再開発ビルの整備を計画している。
各案件の用途をみると、最も多い共同住宅が35件、商業施設・店舗、事務所・庁舎は29件だった。再開発事業などで併設するケースが増えた保育施設・幼稚園は10件で前年度に引き続き件数が2桁を超えている。ホテルは5件だった。東京五輪開催に伴うインバウンド(訪日外国人客)需要を見込み、近年増加傾向にあったが19年度に続いて件数を減らした。
再開発事業は、虎ノ門一・二丁目地区と中野二丁目地区第一種市街地再開発事業施設建築物、虎ノ門二丁目地区(再)特定業務代行施設建築物工事の3件だった。
学校施設は16件で、前年度の10件から数を増やした。大学の新棟整備のほか、公立の中・高一貫学校や小学校・幼稚園といった複合的な用途を持つ施設の整備が目立った。
16件の内訳は次のとおり。
▽区立お茶の水小学校・幼稚園▽開成学園創立150周年記念事業高等学校校舎建替計画▽葛飾区小中一貫教育校高砂けやき学園▽早稲田中学校・高等学校3号館・興風館▽浜川小学校・浜川幼稚園▽綾瀬小学校改築校舎▽中央大学(仮称)茗荷谷キャンパス新築計画。
▽大田区立入新井第一小学校および仮称大田区大森北四丁目複合施設▽明治大学和泉キャンパス新教育棟(仮称)整備計画▽学習院大学新東1号館新築工事▽(仮称)北区立都の北学園▽晴海地区新設小学校および学校建設工事▽品川開発プロジェクト(第1期)1街区(各種学校)▽駒澤大学図書館▽東洋大学赤羽台キャンパス新校舎建設工事(敷地C)▽お茶の水女子大学新学生寄宿舎整備運営事業。
残り50%掲載日: 2020年4月14日 | presented by 建設通信新聞