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三谷セキサンと積水化学工業/杭に地中熱交換機内蔵/特許申請、売上6億見込む
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>三谷セキサンと積水化学工業の環境・ライフラインカンパニーは、コンクリート杭の中空部分に地中熱交換機を内蔵した「Hybrid Pile MS」を共同開発し、特許申請した。中・高層建築物や橋脚などの基礎に使われる既製コンクリート杭を活用し、杭の建込みと同時に地中熱利用ができるようにする。
2017年4月から建築物の省エネ対策が義務化されたことを背景に、省エネソリューションの1つとして開発した。
既製コンクリート杭の杭長に合わせ、熱交換機と熱交換用の高密度ポリエチレン管を折り返し収納した鉄筋かごを工場で作製し、施工現場に運搬後、杭の中空部分に通して接続、埋設する。接続には専用のポリエチレン継手を用い、密着性の高い「電気癒着方式」を採用し、外部との接触を減らした。
現在、普及する「ボアホール法」は、熱交換器を埋設する孔をボーリングで掘削し、地中50-100mの深さに設置する工法だが、住宅地ではボーリング機が置けない場所も多く、岩盤の掘削など専用の工事が必要なことから工期の長期化につながる課題があった。
茨城県板東市で2回にわたり実施した実証実験では、実施工に合わせ、回転を与えながらの埋設を行ったところ、熱交換機や採・放熱用の水の水圧に問題がないことがわかった。また、熱応答試験で得られた熱交換特性値を用いてシミュレーションした結果、有効長さ1m当たりの熱交換量が、ボアホール方式に比べて約1.5倍となることが確認できた。施工工数も約半分となり、施工費は3分の1まで圧縮できた。
三谷セキサンは20年までに6億円の販売目標を立てる。都心部の狭い敷地でも施工でき、工期短縮にも貢献する。
残り50%掲載日: 2018年1月22日 | presented by 建設通信新聞