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電設大手決算/3社が増収営業増益/今期予想、5社とも未定
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>電気設備工事大手5社の2020年3月期決算が18日に出そろった。電力関連投資は引き続き抑制基調だったものの、都市圏の再開発やインターネット取引の普及に対応した物流施設の建設需要などを背景に、個別の受注高は関電工、九電工、ユアテックの3社が増加。関電工、きんでん、トーエネックの3社が個別で増収営業増益を確保した。九電工は増収営業減益、ユアテックは減収営業減益だった。21年3月期の業績予想は、5社すべてが新型コロナウイルス感染拡大による影響によって、現時点で合理的に業績予想を算出することが困難なため未定とした。
関電工の受注高は前期比3.6%増の5139億円。主力の屋内線・環境整備工事が前期をわずかに下回ったものの、情報通信、配電線、工務関係の各工事が伸びた。東京電力グループからの受注比率は、31.8%だった。
売上高は9.5%増の5402億円。手持ち工事が順調に消化し、5期連続の増収となった。完成工事総利益率は前期と同じ8.9%。各段階の利益は2桁増となった。中でも純利益は13.6%増の194億円と、4期連続で過去最高益を更新した。繰越工事高は6.4%減の3817億円となっている。
きんでんの受注高は0.7%減の5009億円。一般電気工事が若干減ったほか、太陽光・風力発電工事が減少した。一方で、情報通信工事や関西電力の工事量増加による配電工事は受注を伸ばした。売上高は13.0%増の5161億円で、関西電力、関西電力グループ、一般得意先のいずれも増加した。
完成工事総利益率は16.5%となっている。各段階の利益はいずれも2桁増だった。繰越工事高は4.1%減の3615億円ある。
電気設備工事5社の2020年3月期決算(個別)
九電工の受注高は26.9%増の4612億円。電気・空調衛生工事が減少したものの、大型太陽光発電所の受注により大きく伸びた。売上高は3.7%増の3651億円。配電線工事だけが若干の減少だった。
連結の売上総利益率は0.8ポイント低下の14.0%。規模が大きく工期が長い大型案件の利益率の低下が影響した。ただ、工期1年未満の工事の利益率は上がった。繰越工事高は31.9%増の4162億円にまで積み上がっている。
ユアテックの受注高は4.4%増の2017億円。配電線工事は減ったが、送電・発変電・土木建築・情報通信工事と空調管工事がそれぞれ2桁増だった。売上高は空調管工事が伸びたものの、電力工事の減少が響き、若干減少した。売上総利益率は0.9ポイント下がり11.7%となった。繰越工事高は1割以上増加の1088億円となっている。
トーエネックの受注高は6.1%減の1891億円。売上高は3.3%増の2033億円だった。電力関連工事は減少したものの、空調管工事など一般得意先向け工事が増加したことや、太陽光発電事業の売電収入が増えた。完成工事総利益率は0.3ポイント上昇の13.2%。繰越工事高は2.9%減の819億円となった。
残り50%掲載日: 2020年5月19日 | presented by 建設通信新聞