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  • 世界一の斜張橋に/近畿整備局と阪神高速が湾岸道西伸部で載荷試験

    【来月半ばには急速試験】

     

     近畿地方整備局と阪神高速道路会社が神戸市で建設している大阪湾岸道路西伸部(六甲アイランド北~駒栄)の海上長大橋建設に向けた準備が最盛期を迎えている。長大橋の建設予定地で技術検討の一環として、杭の鉛直載荷試験が28日、実施された。基礎形式として選定された鋼管矢板の設計・施工に必要な地盤の強さを計測する試験として国内最大規模となる。今後は6月中旬ごろに急速試験を実施する。同局神戸港湾事務所の奥谷丈所長は「世界一の橋になるので、しっかり課題を解決し、形にしたい」と意気込みを示した。

     

     試験は西伸部で計画されている2つの長大橋のうち、六甲アイランドとポートアイランド間の新港・灘浜航路部東側の灘浜航路部の2P主塔で実施された。長大橋の基礎形式は矩形の鋼管矢板基礎が選定されており、海底に直径1500mm、長さ60mの鋼管杭を海面下55mまで打設する。実際の試験でも1万キロニュートン(N)の油圧ジャッキ4基を搭載した押し込み試験機を使い、同じサイズの杭を杭頭から3万kNの荷重を加えることにより、地盤のデータを計測した。

     

     鉛直載荷試験は3月25日から始めており、鋼管杭を使用した衝撃・静的・急速の3方式で構成される。このうち、今回実施した試験は最大規模となる静的載荷試験。今回の試験により、長大橋を支える地盤の強さを正確に計測し、確実な設計・施工が可能となる。

     

     長大橋を支える地盤は海面下50mを超える場所にあり、事前に実施したボーリング調査によると、地盤が薄く、対象地盤が均一でないことから試験を行った。同様の鉛直載荷試験は東京ゲートブリッジと東京港新客船ふ頭で行っており、今回の西伸部の試験は同程度の規模となる。

     

     大阪湾岸道路西伸部事業は2016年度に新規事業化された。神戸市灘区から長田区の臨海部14.5㎞をつなぐバイパス事業で、海上部に架かる長大橋に注目が集まっている。19年12月には2回目の中間とりまとめを公表し、新港・灘浜航路部に4主塔で構成する5径間連続斜張橋、神戸西航路部に1主塔斜張橋を建設することを明らかにしていた。

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    掲載日: 2020年5月29日 | presented by 建設通信新聞

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