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  • 建機大手決算/世界経済の減速直撃/新型コロナ 業績にダメージ

     グローバルに活躍する建設機械メーカーが外部環境の変化に苦しんでいる。大手4社における2020年3月期の決算は総じて前期からの減収となった。とりわけ新型コロナウイルスの世界的な感染拡大と、経済活動の停滞が直近3カ月(1-3月)の業績を直撃。先行きの不透明感が増している現状から、今期も難しいかじ取りが迫られることになりそうだ。

     

     近年、好調に推移してきた建設機械の需要は過去最高だった18年度をピークに減少局面に入っていくことが確実視されている。大手4社における第3四半期までの推移をみても、全体としての需要は当初の想定よりも“弱含み”といった感が否めない状況にあった。

     

     そこに新型コロナウイルスにおける影響が直撃。「新型コロナウイルスによる影響を正確に推し量ることは難しい」(コマツ)としながらも、グローバルに展開しているからこそ、世界経済の影響を受けやすいことも事実。世界的な感染拡大と経済活動の停滞が業績へのダメージをもたらしていることは間違いない。

     

    3079建機メーカー4社の2020年3月期決算

     

     実際にコマツの第4四半期(1-3月)における建設機械・車両部門の売上高は前年同期比12.6%減の5531億円。「(産業機械部門による影響を含めて)全体で約400億円程度の減少となった」(同社)とするように業績へのマイナス影響は大きい。

     

     日立建機も第4四半期に新型コロナの影響が直撃。新車販売以外のバリューチェーンの強化を進めてきたが、世界的な需要の減少が全体としての業績に影響した。

     

     コベルコ建機は油圧ショベルとクローラークレーンの双方で年間の販売台数が減少。住友重機械工業(建設機械部門)も売上高は前期比6.1%の減少で着地している。

     

     経済活動の抑制によって本来あったはずの需要が蒸発してしまうのか、あるいは後ろにずれるだけなのか、各社は今後の市場動向を注視。ユーザーの投資マインドの変化や各国のインフラ投資への影響、企業活動の再開によって引き起こされる可能性もある第2波への懸念も織り込みながら、今期もまさに難しいかじ取りが続く。

     

     その一方で、くしくもテレワークに代表される「デジタルシフト」が脚光を浴びるいま、各社が力を入れてきた建設機械の遠隔操作(自動化・自律化)や建設現場のデジタル化といったソリューションビジネスの加速が期待されることになる。

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    掲載日: 2020年5月29日 | presented by 建設通信新聞

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