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大手・準大手ゼネコン25社、20年3月期決算/連結売上5社が過去最高/受注は21社が前期比減
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大手・準大手ゼネコン25社の2020年3月期連結決算が出そろった。各社とも、豊富な手持ち工事を背景に好調さを維持し、25社中5社の連結売上高が過去最高となった。利益面は一時の高水準から低下傾向にあるものの底堅く推移し、連結営業利益は4社、経常利益は3社、純利益は2社がそれぞれ過去最高を記録した。21年3月期は、新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響が見通せず特に受注面で不透明さが漂い、10社が通期業績見通しの発表を見送ったものの、国内での影響は限定的との見方が広がっている。
20年3月期決算は、連結・単体とも、売上高は25社中21社が前期を上回り、手持ち工事の進捗の順調さが目立った。大林組と鹿島が2兆円を超えたほか、長谷工コーポレーション、五洋建設、戸田建設、フジタの4社が5000億円を超えた。利益面では、近年の高い利益水準は落ち着きつつあり、12社の連結営業利益が前期を下回った。単体の完成工事総利益(粗利)率も、13社が前期を下回った。ただ、18社が土木の粗利で2桁を超えるなど土木を中心に高い利益水準を維持し、全体では17社が2桁超えとなった。受注面は、首都圏の旺盛な建設需要の端境期となり、21社の単体受注高が前期比減となった。
21年3月期の業績予想では、新型コロナウイルスの感染拡大で海外事業を中心に受注・売上・利益とも影響を受け、予想を発表した15社中11社が連結で減収見込みとなった。鹿島が2兆円を下回り、五洋建設、戸田建設も5000億円を下回る予想としたが、前田建設は前田道路の連結子会社化によって売上高が伸長し、6600億円を超える見込み。
単体の受注では、海外事業のほか、国内でも民間投資の計画見直し・延期などが出始めているほか、新型コロナウイルス感染の第2波、第3波発生の懸念から見通しがつきにくく、予想を発表した15社中8社が受注減とした。利益面でも、工事中断による工程見直しの影響が出るとみられ、9社の粗利が低下する見込み。ただ、工事の中断が短期間で済んだことや、案件が豊富な大型再開発事業、堅調な公共事業、社会変化による新しい分野での建設需要発生といった好材料も見えており、国内での影響は限定的との見方が大勢を占め始めている。
残り50%掲載日: 2020年6月1日 | presented by 建設通信新聞