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AI 各種インフラに浸透
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【JFEエンジ ダム運用を最適化】
北陸電力と共同でAI(人工知能)を活用した「ダム最適運用システム」の開発を進めてきたJFEエンジニアリングは12日、システムの効果検証によって水力発電の発電量の一層の増加が見込めることを確認したと発表した。両社は今後、同システムを適用する大正ダムを拡大することで、発電量の一層の増加に取り組んでいく方針を示す。
発電量の増加を目的に2017年からAIを活用してダムへの水の流入量を高精度に予測するシステムの開発を進めていた。19年度に北陸電力が所有する浅井田ダム(岐阜県高山市)で、同システムを活用した実証実験によって気象条件などで変化するダムへの水の流入量を高精度に予測できることを確認。予測データを反映してダムの運用を最適化することで水力発電における電力量の増加が見込めることを確認できたという。
河川流域での洪水被害を防ぐために瞬時に河川水位を予測するなど、迅速な警報発令を可能にするためにJFEエンジニアリングが独自に開発したAIエンジン「WinmuSe」を流入量の予測に活用した。
このAIエンジンに浅井田ダムに関連する過去の降雨量と流入量の実績データを学習させると同時に、これまで北陸電力が蓄積してきた予測ノウハウを融合させながら、予測精度の向上に取り組んだ結果、ダムの運用を最適化。無駄な放流をなくして早期にダム水位を回復させることで水力発電を高度化させることに成功した。
両社は最新鋭のAI技術を取り込みながら、今後も同システムをより高度化させていく計画。同システムを適用する対象ダムを拡大することで、CO2を排出しない水力発電の大幅な増加を目指す。
【奥村組ら 管渠損傷度を判定】
奥村組や日本下水道事業団(JS)など7者で構成する共同研究体は、2020年度下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)として国土交通省が公募していた 「AI(人工知能)を用いた下水道管渠損傷度判定システムの実用化に関する調査事業」 の導入可能性(FS)調査に採択された
共同研究体には、奥村組とJSのほか、ジャスト、さいたま市、千葉県船橋市、神奈川県藤沢市、福井市が参加している。
調査事業は、下水道管渠の維持管理における調査・診断業務の熟練技術者不足を解消し、調査・診断業務の標準化とコスト削減の実現を目指している。
研究共同体は、奥村組とジャストが共同開発した「下水道管渠損傷度判定システム」を使う。管内撮影動画を既存ソフトで展開画像に変換し、その画像をAIで解析して管の構造情報(取付管の位置、管のジョイント位置)と損傷情報(損傷の位置、種類、傷の程度)を取得できるシステムで、調査事業で実用化に向けたシステム性能の確認と業務効率、コスト削減効果を検証する。
残り50%掲載日: 2020年6月16日 | presented by 建設通信新聞