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不動テトラとソイルテクニカ/大型地盤改良機を自動化/15手順 4回で完了
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>【2021年度までに5台体制】
不動テトラとソイルテクニカは、機械撹拌式深層混合処理工法「CI-CMC工法」用の大型地盤改良機自動打設システム「GeoPilot-AutoPile」(ジオパイロット・オートパイル)を開発した。不動テトラは、「3点杭打機を使った地盤改良機の自動化は日本初」としている。従来の打設機で実施する15回の手順が、4回のタッチパネル操作だけで完了し、操作の習熟期間が従来の約3分の1に短縮できる。今後、2021年度までに計5台体制を整えるほか、適用可能工法の拡大も進める。
通常、同工法では、施工機を位置決めし、杭打ち機先端に取り付けた撹拌翼を、改良材のセメントスラリーをはき出しながら地盤に貫入し、着底を確認後、先端処理のために引抜・貫入を繰り返し、最後に撹拌翼を逆回転しながら引き抜く。機械オペレーターは、貫入開始ボタンを押してから改良材の流量調整、先端処理操作、引き抜きまで、計15回の手動操作をする。その間に、貫入速度に応じたセメントスラリーの流量調整や、スラリープラント監視員との連絡、オーガーを吊っているワイヤの調整、リーダーと本体の傾斜監視、リーダーを支えるステーの状況監視などを同時に実施しなければならず、熟練の技術が必要で、施工できるようになるまで約3年の習熟期間が必要だった。
ジオパイロット・オートパイルは、オーガーモーターの回転制御や撹拌軸の貫入・引抜・速度制御、改良杭の先端処理、スラリーポンプの流量調整、スラリープラントの状態監視、主巻吊りワイヤの緩み防止、リーダー・本体の傾斜監視、ステーストローク長の監視をセンサーなどで自動化し、状況をオペレーションモニターに表示する。オペレーターは、開始アイコンをタッチすれば、管理計器を監視しながら、貫入終了、引き抜き開始、施工終了の段階で確認用に画面をタッチすれば施工できる。
これにより、オペレーターの習熟期間は約1年に短縮でき、若手オペレーター育成だけでなく、海外施工での現地オペレーターの活用も可能になる。試験杭での実験の結果、熟練オペレーターと同等の品質を確認でき、オペレーターの習熟度による品質の差異も抑制できる。
同社では今後、地盤改良の見える化技術シリーズ「Visios」(ビジオス)やGNSS(衛星測位システム)位置誘導システムと組み合わせて、地盤改良の全自動化を目指す。
残り50%掲載日: 2020年6月17日 | presented by 建設通信新聞