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梁上部とスラブ/同じ強度で一度に打設/五洋建設ら6社 適用材料を拡張
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>淺沼組、奥村組、熊谷組、五洋建設、鉄建建設、矢作建設工業の6社は、「異種強度を打ち分けた鉄筋コンクリート梁工法の設計法及び施工方法」を共同で開発し、日本ERIの構造性能評価を取得した。断面の上部と下部で強度が異なるコンクリートを使用する梁の設計・施工に同工法を採用することで、梁上部とスラブのコンクリートが同じ強度で打設可能とする工法で、先行技術とは適用可能な材料を広げることで差別化した。
RC造のプレキャスト(PCa)梁は、梁の下部をPCa化し梁の上部コンクリートを現場打ちとするケースが一般的だ。その際、梁とスラブのコンクリート強度が異なる場合、従来工法ではまず梁上部とスラブ上部を打ち分けるための留め型枠を設置して梁上部のコンクリートを打設し、梁上部コンクリートの硬化後に留め型枠を解体してからスラブ上部のコンクリートを打設するという手順を踏む必要があり、多くの時間と労力がかけられている。
同工法は、梁の上部とスラブを同じコンクリート強度で一度に打設可能とし、施工の合理化や生産性の向上に貢献することが期待できる技術だ。設計時のコンクリート強度に、スラブが存在することによる効果と異種強度コンクリートが混在する影響を同時に考慮した「等価平均強度」という考え方を導入。それを用いて許容応力度設計と終局強度設計を実施し、算定した梁のせん断終局強度が自社データと先行他社データを安全側に評価できることを確認し、設計指針に取りまとめた。柱梁接合部については、柱と梁・スラブのコンクリート強度が異なる場合は従来どおりの打ち分けが必要となる。
また、同技術は先行他社の技術と差別化するために、適用可能な材料の範囲を広げている。梁の主材の鉄筋には、JISG3112で定める範囲に加えて、大臣認定品の1平方mm当たり590ニュートン(N)級も適用可能としており、またせん断補強筋には同認定品の1平方mm当たり1275N級まで使うことができる。
残り50%掲載日: 2020年6月18日 | presented by 建設通信新聞