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パートナーシップ構築宣言 建設業は3社公表/下請取引適正化を表明/中企庁
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>中小企業庁は、「パートナーシップ構築宣言」の提出を受け付けた親事業者の第1弾と、宣言した企業が名刺などに使用できるロゴマークを公表した。全国中小企業振興機関協会が運営するポータルサイトに、10日時点で66社の宣言内容を掲載している。このうち建設業は3社で、下請中小企業振興法の振興基準を順守し、下請事業者との取引適正化などに取り組むことを表明している。
パートナーシップ構築宣言は、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う経済情勢の悪化で、下請事業者にしわ寄せが生じることを防ぐため、「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」で政府、経済界、労働界が5月に合意した仕組み。
振興基準の順守と、「サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列などを越えた新たな連携」に取り組むことを対外的に表明する。下請事業者に仕事を発注する親事業者が、代表者名で作成・提出する自主行動宣言となる。
建設業で公表したのは谷庄建設(滋賀県彦根市)、東建工業(福岡県久留米市)、不動建装(大阪府吹田市)の3社。「不合理な原価低減要請をしない」「下請代金は可能な限り現金で支払う」「取引先も働き方改革に対応できるよう、下請事業者に対して適正なコスト負担を伴わない短納期発注や急な仕様変更をしない」ことなどを誓い、下請事業者とのパートナーシップ構築の妨げとなる取引慣行や商慣行の是正に取り組むと宣言した。
谷庄建設は「取引先に不当・不合理な依頼をせず、取引価格はデータなどに基づき合理的に依頼・交渉する」、東建工業は「毎週の朝礼時に行う理念の唱和を通じて、従業員への理念理念浸透に向けた教育を徹底する」ことも記した。
3社は合わせて、サプライチェーン全体の付加価値向上と、既存の取引関係や企業規模などを超えた連携に取り組むことを表明した。具体の行動として、谷庄建設はオープンイノベーションを活用したソーシャル・イノベーションと、クラウドを活用したデータの情報共有・可視化による業務の効率化を打ち出した。東建工業は、オープンイノベーションと、M&A(企業の合併・買収)などの事業承継支援を活用した新規事業の創出を進める姿勢を示した。
66社のうち、最も多かった業種は26社の製造業だった。政府は、2020年度下期の取引条件が固まる8月までに宣言を作成・提出するよう、各業界団体の協力を得て親事業者に働き掛ける。宣言した企業のインセンティブ(優遇措置)として、省エネ補助金など経産省が所管する補助金の優先採択も検討している。
残り50%掲載日: 2020年7月14日 | presented by 建設通信新聞