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多機能インフラを推進/3局連携事業、2020年内抽出/国交省が検討会
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>国土交通省は20日、部局や事業の垣根を超えた「多機能インフラ」という考え方を打ち出し、その推進に向けて検討会を立ち上げた=写真。道路、河川、まちづくりの複合的な視点を事業の構想段階から取り組むことで、インフラの効率的な整備・活用を実現するとともに、相乗的な効果や新たな価値の創造を目指す。多機能インフラのコンセプトに合致する構想・計画段階のプロジェクトを2020年内に抽出し、3局(道路、水管理・国土保全、都市)が連携して具体化する。
検討会は山田邦博技監を座長とし、3局長と道路局国道・技術課、水管理・国土保全局治水課、都市局街路交通施設課の課長で構成する。同日の初会合で山田技監は、自然災害が激甚化・頻発化する中、部局の垣根を越えて、複数の機能を有する多機能インフラの整備が今後重要になるとの認識を示した。
国交省は、▽堤防と道路が一体化した構造物の整備▽排水専用空間を設けて貯留機能を有するトンネル▽災害時に水防センターや一時避難所としても活用される道の駅▽堤防の天端を活用したサイクリングロードの整備--を多機能インフラの具体例に示した。防災・減災、経済成長、地域活性化への貢献を目的とする。多機能インフラの推進により、事業期間の短縮や事業費の圧縮なども期待できるとしている。
多機能インフラの実践例は既に存在する。例えば、国交省は東京外環自動車道と埼玉県草加市の綾瀬川放水路が併設する形で一体的に整備し、幹線道路の整備と水害対策を両立させた。福島県いわき市では、東日本大震災の津波被災個所で県が整備した防潮堤の管理用通路を市が市道に認定し、サイクリングロードの一部として自転車走行空間を整備する事業を実施。こうした事例を分析し、多機能インフラの全国展開につなげる。
残り50%掲載日: 2020年7月21日 | presented by 建設通信新聞