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締固め度を自動計測/大成建設 面的な品質管理実現/“人力作業”の課題解消
// 本文の表示 画像がセットされていない場合は、画像分の余白ができてしまうのでtxtクラスは使わない。 ログインしていない場合も画像は表示しない。?>大成建設は、盛土工事などの地盤の締め固め状況を自動で計測する品質管理システム「T-iCompaction」を開発した。自動で転圧・締め固め作業を行う「T-iROBO Roller」に搭載することで、転圧・締め固め作業(施工)と締め固め度の計測作業(施工品質の管理)を一貫して自動化。締め固め工のより一層の効率化につなげていくことが狙い。
大成ロテックと計測機器の開発を手掛けるソイルアンドロックエンジニアリングの3社による共同開発となる。
既にT-iROBO Rollerによって転圧・締め固め作業の自動化を実現していたが、転圧した土の密度と含水量から算出する「締め固め度」の計測(品質管理)が依然として“人による作業”になっている点に着目。転圧・締め固め作業と締め固め度の計測作業を一貫して自動化することで、さらなる効率化が図れると判断した。
建設現場の自動化・無人化を推進する技術の1つとして今後、道路工事や造成工事などに積極的に活用していく方針だ。
従来の締め固め度の計測は施工範囲の代表点(100㎡に1点程度)を計測しているに過ぎない。締め固めた地盤から人力で試料を採取して計測するため、その精度や作業性に課題があった。
計測機器(輪転型RI密度水分計)を振動ローラーの下部に搭載するT-iCompactionは、施工範囲全体の締め固め度を非破壊で連続的に自動計測(記録・配信)できる点が特徴。GPS(全地球測位システム)を利用した位置情報と連動させることで、詳細な締め固め度の分布をヒートマップ表示するなど、従来の「点」ではなく「面」的に品質を管理できるというメリットがある。
これまで人力で4点のみを計測していた20×21m(420㎡)の施工範囲を例にすると、1.5×2mのメッシュで計140点の自動計測が可能。人力で計測していた従来よりも少ない労力で圧倒的に多い情報を取得・収集することで、施工範囲全体の効率的な品質管理が実現できる。
計測データをクラウドサーバーにアップロードすることで関係者のリアルタイムな情報共有も可能。仮に締め固め度が基準に達していないポイントがあれば、その範囲を自動運転の振動ローラーが再転圧するなど、結果として締め固め工の「全自動化」が実現することになる。
残り50%掲載日: 2020年7月22日 | presented by 建設通信新聞